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袴田元被告から家族にあてた手紙には、「神さま。僕は犯人ではありません。僕は毎日叫んでいます。ここ静岡の風に乗って世間の人々の耳に届くことを、ただひたすらに祈って僕は叫ぶ」と書きつづられている。
東京拘置所の報告書には、袴田元被告は姉が差し入れたお菓子の袋を体に巻き付けたり、「食事に毒が入っている」と、ご飯を水で洗って食べたりしていたことが記されている。
再審の行方、57年目の判断は
孤独な生活から48年ぶりに解放された袴田元被告。
自宅に戻っても部屋を回り続け、拘置所で枚数が決められていたティッシュを整理し続ける姿があった。
9年の時が流れ、部屋を回ることはなくなった。2月、姉の誕生日にはプレゼントを贈り、穏やかな表情をみせていた。
袴田元被告の姉・ひで子さん:
やっぱりそれでも完全に抜けてるわけではない。日によってはまた戻って、行ったり来たりだよ。再審開始を本当にひたすら願う、それは最初から。56年前からその願いで闘ってきているんですよ
多摩あおば病院・中島 直 副院長:
彼は身分の上ではまだ死刑囚であって、 今は停止されてますけれども、いつ戻されて、いつ死刑が執行されるかわからないそういう状況にいるんですね。ある意味で拘禁が続いている、拘禁と思われる状況が続いているということでそれで良くなっていない、そういう考え方もできると思います
30歳で逮捕された袴田元被告。3月10日に誕生日を迎え、87歳となる。
(テレビ静岡)