――編集もご自身でやられてるんですね。チャンネルの初投稿は、ポケビの『POWER』でした。
千秋 自分で歌い出して、「あれ、こんな声出るんだ」ってびっくりしました。動画にもその表情が映ってます。その後に高音で力のいる広瀬香美さんの歌を歌ったときも、「出る、出る、出る!」って。今の声がずっと出るわけじゃないし、今のうちに歌いつくすんだ、みたいな気持ちでいつも歌ってます。
――歌声がまったく衰えていないことに驚いたのですが、密かにトレーニングは続けていたんですか?
千秋 「この日のためにがんばってました」って言えたらかっこいいんですけど、トレーニングはほとんどしてないんです。だから声が出たことに本当に驚いて(笑)。でも家では家族にうるさがられるくらいずっと歌っているので、そのおかげかもしれませんね。
――千秋さんの声が健在で、作曲・プロデューサーのパッパラー河合さんがいて、YouTubeのディレクションや編集もできるということで、歌う体制が完全に整ったわけですね。
千秋 YouTubeをはじめて思ったのは、歌を披露する場としても最高ですけど、自分自身で撮影・編集できたらこんなに強いものはないな、ということでした。最悪、仕事が無くなっても自分で発表できる場所があれば仕事できるじゃん、って。
「テレビを30年やってるから、なんとなく使いどころがわかるんです」
――千秋さんほどテレビのキャリアがあれば、撮りながら自分で編集点もわかったりして。
千秋 テレビを30年やってるから、自分で撮影してるとなんとなく使いどころがわかるんです。ロケみたいなことをしても「ここで物を見せながら話した方が早いな」とかがわかっちゃう。これまではそれをディレクターさんとか編集さんとかがやってくれてたけど、今は自分でそのスキルを身につけてる感じ。歌いたいからはじめたことだけど、結果ラッキーだったなって。
テレビのお仕事はもちろん大事だけど、YouTubeは良いも悪いも全部自分で決められるのが楽しいっていうか、YouTubeの方がいいじゃんって思うこともたまにあります(笑)。