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――何か特別な対策はされているんですか?

平野 10代の頃から、毎日鼻うがいをしています。大事なお仕事のときは薬も飲むんですけど、副作用でどうしても喉が渇いてしまって、声帯を壊しやすくなるんですよね。舞台の役者さんでも1回の舞台で喉を壊してしまった方や、薬を毎日飲むと声が出なくなるという方がいて、対策にも制約があるんです。

――確かに、鼻炎の薬は口の中の水分も止めてしまいますよね。

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平野 喉が渇かないけど鼻水が止まる、っていう夢のような薬をみんな求めていて、仲間内で「これが良かったよ」とか情報を交換しながら試行錯誤を繰り返しています。私が今気に入っているのは殺菌効果のあるアロマで、塗り薬のような感じで胸のあたりに塗ったり、手のひらに塗り込んでおくとスッと鼻が通ります。症状が軽い年だと、これだけで1シーズン乗り切れたときもありました。

写真はイメージです ©iStock.com

 

「花粉症だと認めたくない気持ちが大きすぎて」

――平野さんにとって一番きついのはスギの季節ですか?

平野 病院では他にもいくつかの花粉にアレルギーがあると言われました。他にも検査を受けたら、ハウスダストや食べ物にアレルギーがあることが分かったんですよ。歴史のある劇場に入ったときに風邪のような症状が出たり、生の卵や魚卵を食べたあとに気持ち悪くなったりしていたのはアレルギーだったからなのか、と合点がいきました。

 ただそこまで検査をしても、自分が花粉症だと認めたくない気持ちが大きすぎて、結果の紙をあんまりちゃんと読めていないんです……(笑)。

――今でも、ですか(笑)?

平野 まだどうにかすれば治るんじゃないかとか、花粉をたくさん摂取したら一周回って症状が和らぐんじゃないかとか、色々妄想しています。今はまだ努力をすればなんとか症状を抑えられているので、食事や漢方で対症療法を色々試していきたいなと思っています。

 

――花粉症に対する意地をかけた戦いでもあるわけですね。

平野 ニューヨークに留学していたときにまったく花粉に悩まされなかったのがすごく嬉しかったので、花粉がない地域の人は羨ましいなぁと思いますね(笑)。

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