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情報収集に一番使うのはツイッター。1日5時間は見ている

井村 一日十数時間は投資のために時間を使っています。まだ寝ている人も多い5~6時に起きて、寝ている間の出来事をキャッチアップしていきます。情報源はたくさんあるのですが、修行として自らに課しているのは決算書や適時開示を上場3900社分、全件チェックすること。決算繁忙期だと、一日に1000社程度の決算が出ることもあり、その日はほとんど眠れません。

 それと、大事にしているのはツイッターです。興味がわく国内外の専門家や投資家を片っ端からフォローして、鮮度が良く専門的な情報も取得しています。1日5時間はツイッター見ていると思いますよ。国内の3900銘柄全部が投資対象で、そのうち500銘柄程度にアルファがあると思っています。実際に買うのは年に10銘柄程度、2倍になるストーリーが思い浮かぶ銘柄を買いに行きます。

井村さん ©文藝春秋/撮影・末永裕樹

――海外企業の株は買わないのですか?

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井村 外国株は、どうしても、現地の人に比べるとアルファが取りにくいと思うのでやらないですね。商品でもサービスでも、その国にいる人の方が当然情報は取りやすくて、分析もしやすい。国内は逆に我々に有利ですし、「この銘柄、外国人投資家が好きそう」という銘柄を買って、「株価が倍になれば売ってあげよう」とストーリーに組みこむことはありますね。

「日本中小企業大賞2022」の特別審査員を務めた井村さん(一番左。「中小企業からニッポンを元気にプロジェクト」HPより)

投資は見守るだけでいいからコスパが良い

――投資にも色々と種類があると思いますが、井村さんが株にこだわる理由は何でしょうか?

井村 何よりコスパがいいからです。株がなぜ儲かるかといえば、投資対象が能動的に自分の価値をあげようと頑張ってくれるからです。例えば、とあるマンションに、「俺が世界一のマンションになってやる!」という思いはありませんよね。

 でも株は違います。その奥に社長がいて、社員がいて、なかには「世界一の会社にするんだ!」と頑張っているところもある。本当に頑張れる会社を見出すことができたら、あとは見守るだけでよいので、コスパがいい。といっても、実際は割安割高を判断したり、業績モデルを組んだりと、企業分析をしなければなりませんが。

――最後に株に限らず、手っ取り早くコスパがいい投資対象を教えてください。

井村 ルンバ、食洗器、ドラム式乾燥機、電動歯ブラシ、電動自転車です。初期投資はかかりますが、時間が買えるすばらしい投資対象です。これだけでも、まあまあ人生変わりますよ。