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〈アカデミー賞主演男優賞インタビュー〉『ハムナプトラ』シリーズのアクションスターが最新作で“並外れた肥満”を演じるまで

〈アカデミー賞主演男優賞インタビュー〉『ハムナプトラ』シリーズのアクションスターが最新作で“並外れた肥満”を演じるまで

『ザ・ホエール』主演ブレンダン・フレイザー インタビュー

2023/03/13
note

最も心に残った感想は…

(劇中より)©2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

―ヴェネツィア映画祭でのお披露目以来、様々な感想を聞いてきたかと思いますが、最も心に残っている言葉は?

 トロント映画祭での上映の後、Obesity Action Coalition(肥満に苦しむ人たちを支援する団体)のスポークスパーソンから手紙をもらったんだ。

 彼は映画を褒めてくれ、「この映画のおかげで誰かの命が救われたと思います」とまで言ってくれたよ。

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 この映画を通して肥満に対する社会の偏見を変えることは、僕の目的でもあった。2023年だというのに、世の中にはまだ差別や偏見が根強くある。この映画が語るようなストーリーを聞くことで、考えを変えてくれる人はいるのではないかと思う。

 もちろん、頑固な人もいる。そういう人に対しても、僕は努力はしてみたよ。(今作の脚本家で、ベースとなる舞台劇を書いた)サミュエル・D・ハンターは、「今作は招待状だ」と言った。僕も同感だ。この招待状を受け取るかどうかを決めるのは、人それぞれ。だが、受け取って、チャーリーの家に入ったら、そこにあるものをよく見てほしい。チャーリーはアイダホ州に住んでいるけれど、同じことは多くの場所で起こっているんだ。悲しいことに、それはいつも闇の中で起こる。僕らはそこに照明を当てたんだよ。

週刊文春CINEMA! 2023春号 (文春ムック)

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2023年3月8日 発売

ブレンダン・フレイザー 1968年12月3日生まれ。アメリカ・インディアナ州出身。1991年に『恋のドッグファイト』で映画デビュー。1999年、代表作となるスティーヴン・ソマーズ監督による大ヒットアクション・ホラーアドベンチャー『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』の主役を演じる。以降、シリーズ続編2作に出演。『センター・オブ・ジ・アース』(08)では主演、製作総指揮を務めるが、その後は、心身のバランスを崩ししばらくの間ハリウッドの表舞台から距離を置く。近年は「クライム・ゲーム」(21)などテレビドラマに出演し、本作で映画主演にカムバック。第95回アカデミー賞で主演男優賞にノミネートされた。

『ザ・ホエール』INTRODUCTION

 体重272キロの中年男性・チャーリーが、余命わずかであると宣告される中、疎遠になっていた娘との絆を取り戻そうと奮闘するヒューマンドラマ。監督は、『ブラック・スワン』(10)のダーレン・アロノフスキー。絶望と喪失感を抱く巨漢の主人公チャーリーを演じるのは、『ハムナプトラ』シリーズなどでスターダムに上り詰めるも、心身のバランスを崩して、長らく表舞台から遠ざかっていたブレンダン・フレイザー。今作で奇跡のカムバックを果たし、第95回アカデミー賞で主演男優賞ノミネートも果たしている。

『ザ・ホエール』STORY

 最愛の恋人アランを亡くしたショックから引きこもり生活を続けるチャーリーは、過食により、歩行器なしでは移動もままならないほど極度の肥満体型に陥っていた。アランの妹で親友の看護師リズの助けを借りながら、大学のオンライン講座で教師をして生計を立てていたチャーリーだったが、日に日に病状は悪化していく。自身に残された時間がわずかであると悟ったチャーリーは、アランとの生活を選び家庭を捨てて以来、音信不通だった17歳の娘エリーとの交流を試みる。しかし、再会したエリーは、学校生活と家庭で数々の問題を抱えていた……。

『ザ・ホエール』STAFF & CAST

監督:ダーレン・アロノフスキー/出演:ブレンダン・フレイザー、セイディー・シンク、ホン・チャウ、タイ・シンプキンス、サマンサ・モートン/2022年/アメリカ/117分/配給:キノフィルムズ/©2022 Palouse Rights LLC. All Rights Reserved.

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