「そんなに投手がいないのか」日韓戦でファンは愕然
初戦は、WBSC(世界野球ソフトボール連盟)男子野球10位のオーストラリア。同4位の韓国では当然勝利を見込んでいたが、まさかの敗退に野球ファンの間には衝撃が走った。
翌朝には、「集中力不足、韓日戦へ負担大に」(スポーツ東亜、同前)、「勝たなければならないオーストラリアに負け、崖っぷちで日本と」(朝鮮日報、同前)、「またまた第一戦負けの悪夢 競合日本と崖っぷち対決」(日刊スポーツ、同前)、「また1次ラウンドのジンクス…日本を抑えられれば生き残る」(ソウル新聞、同前)などの見出しがずらり。
そして迎えた10日の対日本戦。結果は4-13と韓国の大敗で終わった。実況中継では回を追うごとに解説者らの声はしぼみ、負けが決まると「これが韓国野球の現住所」(SBS、チョン・ウヨンスポーツキャスター)と消え入るような声に。知り合いの野球ファンもあまりの大差に愕然としたと言う。
「正直、日本は大谷選手はじめ大物選手が揃っていて、最強でしたから、韓国が勝てるかといわれれば厳しいと思っていた。ただ、日本戦では実力以上の力が出るので、いい試合になるだろうと少し期待していたら、意地さえも見られなかった。
とにかく実力差が如実に出た。試合のここぞという局面で出ると思っていた金広鉉(SSGランダース、34)が先発と聞いたときは、それほど投手がいないのかとあらためて唖然としました」
韓国のスター選手は「なにこれ?という思い」
日韓戦で唯一、複数安打を放った韓国の主砲、李政厚(キウム・ヒーローズ、24)はチェコ戦の後、重い口を開き、日韓戦をこう振り返った。
「気を奮い立たせるというよりまだ衝撃を受けています。野球人生がいつ終わるかは分かりませんが、ずっと思い出すと思います。悔しい気持ちもあるし、なにこれ?という思いもあって複雑です。生まれて初めて見る球を打ててよかった。確かに日本の投手の球はいい。リーグ(KBO)では見たことのない球でした」(スポーツソウル、3月13日)
日韓戦の後、韓国でもっとも指摘されたのは韓国の投手力の弱さだ。