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日常的に行われていた暴力を裏付ける2本の動画
「全国制覇」の文字が掲げられた体育館に「パーン」という甲高い音が響いたのは今年2月のある日のことだった(動画は「週刊文春 電子版」で公開)。学校関係者が語る。
「この動画は今年2月の日曜日に行われた他校との練習試合の模様です。月岡監督自らが試合後にプレーを確認するために設置したカメラの映像で、被害者は1年生のA君です」
日常的な暴行を裏付ける別の動画もある。そこでは月岡氏が2度、選手の胸あたりを強く突き、3度目に突いた手は首から顔あたりに直撃している。
高校バレー界では暴力問題で逮捕者が相次ぐ
折しも、日本スポーツ協会(JSPO)は3月9日、全国高等学校体育連盟(高体連)とも協力し、スポーツ界における暴力などを根絶することを目的とした「No!スポハラ」(仮称)活動を始めることを発表した。JSPOの森岡裕策専務理事は、「最近も暴力問題で高校のバレーボール部監督が逮捕された。スポーツ界が本気にならないといけない」と訴えている。
高校バレー界では、昨年6月に千葉県立松戸高校の女子バレーの指導者が至近距離からボールを選手に投げつけて怪我をさせ、傷害容疑で逮捕された。今年2月にも、市立船橋高校の顧問教諭が、ミスした部員に服を脱ぐように命じ、髪を掴み引きずって顔面にボールを投げつけていたことで、暴行容疑で逮捕された。そうした最中に起きた、全国大会優勝校の暴行動画について、当事者はどう答えるのか。