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「教育費もそれなりにかけたんですけどね…」

 ここまでは、比較的登録者数の少ないチャンネルであったが、最後は登録者数29.7万人の人気チャンネル「しゅくろーから夜ふかし」と同じく18.7万人の「しゅく子の時間」を運営するしゅくろー氏(30歳)の父・大久保英治さん(60代・仮名)に話を聞いていこう。

「しゅくろーから夜ふかし」はしゅくろー氏を含めた5人グループが3年前から始めたチャンネルで、「しゅく子の時間」はしゅくろー氏個人が3年半前からやっているチャンネルだ。そのどちらも、恋愛の悩みやあるあるなどを扱っており、若い世代から人気を得ている。そんな息子が、YouTubeを始めたと知った当時の心境を大久保さんは振り返る。

「しゅくろーから夜ふかし」より

「息子からはYouTubeをやり出してから聞きました。事後報告ですね。まさかそういうことやるとは思っていなかったので、生活は大丈夫なのか、将来続けられるのかなど不安はありましたね」

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 ただ、YouTuberを目指す以前にもしゅくろー氏は、親の想定外の進路を選んだことがあったという。

「もともと息子は中高一貫校に行かせ、正直教育費もそれなりにかけて、国立大学に入ったんです。まあ、そこまでは親の思惑通りと言いますか、理想通りというか……(笑)。

 でも、大学で演劇と出会い、卒業するとき就職せずに演劇の道に進みたいと言われました。そのときは親としてすごく不安だったので、普通に会社に勤めてくれと反対して、やっと納得させて、一旦大手の会社に就職してもらったんです。

 その後2年くらい勤める中で、会社でもそこそこ評価してもらっているようだし、このままいけばいいなと親としては思っていたわけです」

 しかし、息子しゅくろー氏は結局退職。その後「気がつけば、息子はYouTubeを始めていた」(大久保)そう。

「大学卒業時の一件もあったので、親がなんかいっても仕方ないんだなと、諦めの気持ちでした。最初不安は大きかったですが、登録者数が増えているのと、他に婚活の会社も始めてそっちも軌道に乗り始めているようなので、今はほっとはしてますね。今では息子の動画も見て、楽しんでいます」