東京五輪ではチームメイトとして日本代表の金メダル獲得に貢献。その時から村上が公私に“兄貴分”として慕ってきた。その鈴木が、1次ラウンドが終わると自身のインスタグラムに、代表で着るはずだった背番号51のユニフォーム姿で登場すると、なんと空振り三振を喫して、肩を落としてベンチに戻ってペッパーミル・パフォーマンスをする村上の誇張ものまねを披露。最後に「顔を上げて頑張れ!」というメッセージを送ってきたのだ。
「すごく元気になりました」
そんな“兄貴分”の愛あるいじりに村上も早速、反応。「すごく元気出ました」「また16日から頑張ります」と自身のインスタグラムにアンサーを書き込む。そして最後にハッシュタグをつけて「#そろそろ打てや村上って言ってください」とファンに自らを鼓舞するよう求めた呼びかけを行ったのである。
みんなが待っていた主砲の復活劇
7回には左翼への痛烈なライナーで野手のグラブを弾く二塁打も放ってマルチ安打をマーク。無死一、二塁から7番・牧秀悟内野手の右翼へのフライでタッチアップすると、三塁に猛然とヘッドスライディングと気迫のプレーも見せた。
「(左方向へは)狙ってもなかなか飛ばない状況だったので、そっちに打球が飛べば調子はいいというか……。色々な感情があって、久々に苦しみも味わいました。1つポイントを掴むまでがすごく大変だったんですけど、いい感覚というか、これでいけるぞという感じは凄くあります」
5回に初タイムリーを放って、岡本和真内野手の二塁打で戻ってきたベンチ。ナインのハイタッチの最後に迎えてくれたのは、満面の笑みの大谷翔平投手だった。
みんなが待っていた主砲の復活劇。役者の揃った侍ジャパンは、決戦の地・米国に乗り込む。