――自己肯定感についてはどうですか?
クロちゃん 自分を否定せず、自分はありのままの自分でOK。基本的にはそう考えています。なぜかというと、僕は誰よりも弱いから。よく「メンタルが強い」って勘違いされるんですが、そんなことは全然ない。弱いからこそ、ディフェンスしているだけなんです。
この世に生まれてから、いろんなことにショックを受けてきましたし、落ち込むこともたくさんありました。普通がわからないし、めちゃくちゃ怖がり。おばけが嫌いで、電気をつけたままじゃないと眠れないし、高所恐怖症で、苦手な食べ物も多い。
自信をもてる部分を「比べられないもの」にシフトチェンジ
――ビビリな自分を脱却したターニングポイントが、あったのでしょうか。
クロちゃん ……僕、子供の頃、サッカーをやっていたんです。学校ではキャプテンで、エース扱いでした。でもクラブチームに入ったら、上手なほうでもなんでもなかった。サッカーには自信を持っていたのに、それが崩された時、ふと思ったんですよね。「比べられるものだと、絶対どこかで負ける」と。
もちろん、スキルを上げていくなかで、得られるものはたくさんあると思います。でも僕は、自信をもてる部分を「比べられるもの」から「比べられないもの」にシフトチェンジしました。それは「やさしさ」です。
自分はやさしい人間でありたい。そして「純粋」ということも大切にしよう、と思いました。いいと思ったらやる。挨拶でも何でも、ベストだと思うことをする。そう考え、実際に行動することで、自分に自信を持てるようになりました。
純粋といっても、わがままを振り回すわけではありません。世の中には、自分が何か違うと思っても、やらなくちゃいけないことはある。でも自分の中に一本筋が通っていれば、いつでも戻れる。それが本当の純粋だと、僕は思っています。
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