文春オンライン

ダウ90000蓮見翔が語る「実力で出てきた集団ではない怖さ」、お笑い感度の高い人に「持ち上げられる居心地の悪さ」

NHK「劇団90001」蓮見翔さんインタビュー #1

2023/03/21
note

芸人がリスペクトされすぎている

蓮見 確かに。俺もリスペクトしすぎているせいで、M-1の見方とかはだいぶキモいんです。純粋に楽しめる層にはもう入れてないので、結果、この仕事をしていて正解だと思います。こういう仕事をしてなくて俺みたいにM-1を見てるやつが一番何も楽しめない。これは本人が悪いとかじゃなくて、ただ単にもったいないというか。

 

――笑うためのM-1なのに、胃を痛くしながら見ている。

蓮見 実際に芸人さんのことをバカにしてる人がいたら絶対ムカついちゃうけど、どこかでバカにされてたほうがいいこともある職業じゃないですか。ちょっとあがめられすぎている現状があると思うので、その点では演劇のほうが今は楽なのかなと思います。

ADVERTISEMENT

――そうですか、知らないということなんでしょうね。まだなじみがない。

蓮見 めちゃくちゃ面白いもの、いっぱいあるんですけどね。配信のおかげで波は来てて、今、めちゃくちゃ大事な時期だと思うんです。俺なんかが言うのは生意気なぐらい、めちゃめちゃ面白い人たちは変わらずいるし。その人たちがイメージの先頭に立つべきなんですけど、今はまだ「小劇場でくすぶってるもの」っていうイメージが強い気がします。

――ウエストランド井口さんのせいですね(笑)。

蓮見 そうかもしれないです(笑)。でも、井口さんみたいに言ってもらえるとありがたいですよ。

――井口さん、最後は自分が死にますからね。

蓮見 そうです。かっこいいなと思います。

撮影=榎本麻美/文藝春秋

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

ダウ90000蓮見翔が語る「実力で出てきた集団ではない怖さ」、お笑い感度の高い人に「持ち上げられる居心地の悪さ」

X(旧Twitter)をフォローして最新記事をいち早く読もう

文春オンラインをフォロー

関連記事