「モヤモヤさまぁ~ず」からお笑いの世界に
――お笑いの番組はよく見ていたんですか?
蓮見 めちゃくちゃ見てましたね。最初はさまぁ~ずさんで。「モヤモヤさまぁ~ず」が花小金井に来たんです。地元なんですけど、こんな何もないところに来てくれて。
――花小金井、素敵なところです。
蓮見 それがきっかけでさまぁ~ずさんを好きになって、たぶん小学校3年か4年ぐらいの時にさまぁ~ずさんのDVDをTSUTAYAで全部借りて、全部見ました。で、「コント面白いな」って。でも、その時はさまぁ~ずさんしか好きじゃなかったんです。スイッチが入ったのは、2006年のM-1、チュートリアルさんが完全優勝した年です。
――チュートリアルさんにハマったんですか?
蓮見 横で母親がめちゃくちゃ笑ってて。その時、なんでそんなに笑ってるかあんまり分からなかったんです。結婚の話みたいに冷蔵庫の話をするネタの、「結婚の話みたいに」の部分が当時の僕にはまだ理解できなかったから。「なんであんなに母親が笑ってたんだろうな」からお笑いが気になりだして、たまたまその時の担任の先生がM-1のDVDを全部持ってたので、借りたんです。で、M-1全部見て「これ、おもろいな」って、そこからお笑いにどっぷりはまりました。
でも、うちは父親が「報道ステーション」を録画する家だったので、月~金、一番バラエティをやってる2時間が「報道ステーション」で埋められるんですよ。母親は母親でドラマを録るので、俺が録画をできたのはTBS土曜夜の「イロモネア」くらい。1週間同じ「イロモネア」をずっと見てたんです。いまだに誰がどの回に出てたって言えます(笑)。
「芸人さん面白すぎるな」と思って、芸人はあきらめた
――「イロモネア」で、芸人さんになりたいと思いました?
蓮見 いや「芸人さん面白すぎるな」と思って、芸人はあきらめました。
――そうなんですか??
蓮見 「イロモネア」で、FUJIWARAの藤本さんとか自分の番じゃないのにボケるじゃないですか。俺は「これはできないな」と。バラエティを見れば見るほど芸人さんの面白さと凄さに気づいて、あきらめの方向に。ネタを書くことならもしかしたらできるかもなと思ってたんですけど、でも、それだとネタだけになっちゃうな……と。
――アウトプットのほうで、壁を感じた。
蓮見 そうですね。ロバートさんがキングオブコントで優勝した時のインタビューで「1000万円の使い道はどうするんですか?」と聞かれていた時に、「300万ずつ分けて、残り100万は作家にあげます」と言ってたんですよ。