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各種の疑いについて市役所の回答は…

 堺市役所に事実確認を求めたところ、書面で次のように回答した。

「(補正係数を1.6に変更し、不適切に工事費を約450万円増額した疑いについては)近隣住民に極力ご迷惑をおかけしないように、先行している他工事(ガス工事)の事例を踏まえて施工時間を昼間の5時間としています。水道工事の特性上、掘削から管入れ、埋戻までを5時間以内で施工する配水管布設工事において、補正割増し係数を1.6にして変更契約したことは適正であると考えています。

(Aさんのホテル代を公金から支出した疑いについては)契約変更にあたっては適正に積算を行っています。ホテル代等を捻出するために、補正割増し係数を変更した訳ではありません。施工業者がホテルを手配したことは承知していますが、その費用を公金から支出するなど特別な扱いは行っていません。

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(Aさんからの抗議については)近隣住民からのお問い合わせ等に対して、電話を取らないなどの不適切な対応はしていません。また、近隣住民からの主な要望や対応内容等は、議事録で記録しています。

(Aさんに関する議事録の請求を無かったことにした理由については)公文書公開請求にかかる請求者とのやり取りのなかで、担当者が請求内容等を適切に把握することができず申し訳ございませんでした。改めて対応させていただきますので宜しくお願い致します」

堺市上下水道局のHP

担当者は「一日5時間の工事というのが異例」

 その後、担当者に「補正係数を1.14から1.6に変更した前例があるのか?」と確認を求めたところ、以下のように回答した。

「一日5時間の工事というのが異例なんです。前例はありません」

 公共事業に詳しい法政大学の五十嵐敬喜名誉教授が指摘する。

「もし自治体が、住民個人に特別な補償を行うのなら、騒音が受忍限度を超えたことを裏付ける客観的な記録などを示す必要がある。税金が投入されているのなら、合理的かつ透明性のある説明が求められます」

 税金の使い方に厳しい視線を注いできた永藤市長が、今回の疑惑にどのように対応するのか、注目される。

 3月22日(水)12時配信の「週刊文春 電子版」および3月23日(木)発売の「週刊文春」では、2021年の配水管布設工事を巡る問題のほか、2022年の舗装道路復旧工事を巡って堺市役所がAさんのホテル確保に奔走する様子などについても取り上げている。

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