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ヤングケアラーだった小川容疑者
「骨組みがむき出しになっている方が倉庫で、もう1つの建物に小川容疑者は住んでいました。普段は見かけることは少なかったですが、玄関はゴミ屋敷のようになっていて、出入りは縁側からしていました。
かれこれ10年くらいは1人で暮らしていたのではないでしょうか。とても物静かな子で、腰も低かったですね。自治会や消防団の活動をしていて、人のために動ける子でしたよ。
生活保護をもらっていた時期もあったようだけど、最近は『仕事に行っていて、夜勤がある』みたいなことを言っていましたから、無職と報道されていてびっくりしました。昔はおじいさんとか家族もいて裕福だったんだけどねえ…」
別の近隣女性も「なんであの子がこんな事件を起こしてしまったのか…。警察が来たときは彼が何かに巻き込まれたんだと思ったほどです」と驚きながらも、こう続けた。
「彼の育った境遇は過酷ですよ。もともと3世帯で暮らしていたのですが、お母さんと年子の妹さんに障害があり、その世話をずっとしていました。20年くらい前におじいさんが亡くなって、その後にお父さんも亡くなっています。彼が『知人男性を殺した』と言っている15年前くらいにお母さんと妹さんは施設に入りましたね」
“ヤングケアラー”だったという小川容疑者だが、友人関係にも恵まれなかったという。