それと時速40キロ制限の標識とか、ちょっと高さがあってはみ出しているものだと、バスとぶつからないかヒヤヒヤしちゃって。いままで普通車を運転していても絶対に気にしてこなかったものが、気になってくるんですよね。
運転時の会話はインカムを使用
ーー大型バスの運転席は全体的に大きいように見えますが、操作する上で難しかったりする部分はありますか。まじまじとハンドルを見てみると「面舵いっぱい」みたいな大きさですが。
わすこ ハンドルは、大きいし、重いし、大変ですね。ブレーキも足が届かなかったんですけど、椅子全体を前にズラして設置しなおして届くようにしました。そうしないと、足で踏んでいるんじゃなくて、つま先で押している状態だったんで。
ーーセンパイさんが運転席、その後ろの座席にわすこさん。その逆の場合もありますが、運転席と真後ろの座席が、走行時のおふたりの定位置になっています。運転時の会話は難しいのでしょうか。
わすこ バスってガッシャンガッシャンと、すごい音がなるんですよ。でも、だんだん慣れてはきたかなと。当然ですけど、普通車で助手席に座ってるほうが話しやすいですよね。
もう、動いてるときは「え、なんだって?!」って言い合ってます。そんなに距離は離れてないのに。
センパイ ひどいときはインカム使ったり、一方的になっちゃうけど車内マイクで用件を伝えたりしてます。
ーー運賃箱のスペースに助手席を設けるのは、法令的にダメなのでしょうか?
センパイ ぜんぜん大丈夫なんですけど、運転席と並列する席にはシートベルトを付けないといけない法令があるんです。座席に合ったシートベルトを探して取り付けないといけないので、それはそれで、面倒だなって。
逆に言えば、路線バスは制限速度60キロを超えるところを走ってはいけない決まりなので、運転席と助手席以外はシートベルトが必要にならないんですよ。
ーー首都高を走る動画がありましたが、路線バスでも首都高を走れるのでしょうか。
センパイ はい。あれは首都高の制限速度が時速60キロのところを走ってるんですよ。実際、東武バスの路線バスも首都高を経由して走っています。ただ、首都高でも湾岸線は制限速度が時速80キロになるので、僕らは走ることができないです。
わすこ 普通の高速に乗ってみたいと思うときはあるよね。
センパイ 高速に乗れないのは結構痛いです。遠くまで行くのにすごい時間かかっちゃうんで。
ーーしっかりETCもついているんですね。
センパイ 普通車で使うものと一緒のものを取り付けています。
わすこ 高速代は高いよね。