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会見の動画はYouTubeで700万回以上再生されることに

 私がいた頃の統一教会には、良い思い出もたくさんありました。私は両親との関係がこじれて脱会したけれど、教会にはいい人もたくさんいたし、教会の「異様さ」をまだ私は実感しきれずにいたところもあったと思います。

 でも、あのFAXを見た瞬間、そうした思いはついに消えました。その意味で、統一教会と本当に決別した瞬間だったと思っています。

小川さゆりさんのYouTube(画像:小川さゆり 元統一教会二世チャンネルより)

 ただ、特派員協会での会見は後から、統一教会問題の風向きを大きく変えるものだとさまざまな方に言ってもらえました。そこから取材の依頼が増え、テレビでも盛んに放送され、YouTubeでも700万回以上再生されることになりました。

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風向きが変わった

 その後、風向きは次第に変わっていきました。

 10月17日に、私も呼びかけ人のひとりとして「統一教会の宗教法人解散」を求める署名活動を署名サイト「Change.org」で始めました。同じ日、岸田文雄総理は永岡桂子文部科学相に対して、宗教法人法に規定されている「質問権」の行使による調査を指示しました。

 10月21日には被害者救済法案を検討する与野党協議会が開始され、その1週間後に私はふたりの2世信者と共同記者会見を行ない、今国会での法整備を求める要望書を総理に提出することを発表します。

 そんななか、11月になると与野党協議会のなかで、これまで法案に後ろ向きだった自民党が、一転して救済法案の成立に向けて動き始めました。

 私が自民党から2回目のヒアリングを受けたのは、11月2日のことでした。「霊感商法による被害防止や救済策を検討する小委員会」の会合が党本部で開かれ、そこで話を聞いてもらえることになったのです。

 私は、「未成年も巻き込まれているという意味でも、責任を持って早く対応してほしい」と、救済法成立を求めました。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。