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第2位『ラブ ジェネレーション』

 第2位は平均視聴率30.8%を獲得した『ラブ ジェネレーション』(1997年)。ほとんどのドラマが視聴率一桁台という令和の今では考えられない、全話平均で30%オーバーというとんでもない数字。筆者は『ロンバケ』のほうが人気も知名度も上だと思っていましたが、意外にも視聴率では『ラブジェネ』が勝利していたようです。

 広告代理店のクリエイティブ部門に所属し、仕事も遊びも絶好調だった片桐哲平(木村さん)は、ある日突然、営業部への異動を命じられてやさぐれる。しかし営業部には、ナンパしてホテルにまで入ったものの何もできずに振り回された生意気OL・上杉理子(松たか子さん)がおり、2人は反発しながらも惹かれ合っていくというストーリー。

 社会現象を巻き起こした『ロンバケ』の翌年に、同じ月9、同じキムタク主演の恋愛ドラマ。しかも『ロンバケ』で木村さんの瀬名をフッた相手を演じていた松さんがヒロインということで、否応なしに注目が集まりました。

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『ラブ ジェネレーション』(FODより)

 ただ、木村さん・松さんの共演にさほど既視感はありませんでした。さすがに制作陣も配慮したのか、『ロンバケ』とは違い、木村さんが演じた哲平はチャラく、松さんが演じた理子は粗暴なキャラクターでしたし、立場が逆転して松さんが木村さんを追いかける役を演じていたからでしょう。

カツラも代役も使わなかった衝撃の「断髪」シーン

 そして本作を語るうえではずせないのが、第1話の断髪シーン。

 彼に憧れてキムタク風ロン毛にする男たちが街中にあふれかえるほど、当時の木村さんは長髪がトレードマークでしたが、なんと劇中で松さん演じる理子がそのロン毛をチョッキンと切ってしまうシーンがぶっこまれたのです。

 カツラも代役も使わず、本当に松さんが木村さんの地毛を切るという衝撃シーンだったのですが、今年1月放送のバラエティ番組『日曜日の初耳学』(TBS系)に木村さんが出演した際、このシーンについて尋ねられ「明確に覚えてます」と回顧。ただ、「(髪を切られることに)抵抗もないですね」、「髪型にこだわりはそんなないですよ」と、本人は意外とサバサバしていた様子。

 余談ですが、キムタクのモノマネをする際に欠かせず、LINEスタンプにもなっている名セリフ「ちょっ、待てよ!」。このフレーズが生まれたのが『ラブジェネ』で、哲平が理子を呼び止めるために放っていた言葉だったんです。