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親から「うちの子のどこがいけなかったんですか?」とDMが届くことも

ーーこれはご両親にやらされているな、というのはどの辺りで見抜くのでしょうか。

井場 主にSNSですね。私もSNSをやっているので、親御さんから個人DMが届くんです。「うちの子をぜひスカウトしてください」とか、「なんでうちの子はだめなんですか? どこがいけなかったんですか?」って。そういうDMを見てその子のアカウントへ飛んだときにギャルとは対照的だったりすると、これは親の方がやらせたいのかなと思ってしまいますね。自発的ではないなと。

 あとは、本人と会っても目がキラキラしていないというか、本当はメイクするよりも外で遊びたいんだろうなって感じることもあります。やっぱり小学生だから好きなことをやってもらいたいし、本当にギャルが好きでギャルになりたい子がモデルをやってほしいと思っているので、いいなと思う子がいたらまず面談させてもらうようにしています。

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©橋本篤/文藝春秋

ーー面談ではどういったことを話すのでしょうか。

井場 本人の気持ちをきちんと聞いたり、ご両親とお子さんの関係をみたりしています。あとは、モデルとなるといろんな方面から注目されますので、それでも大丈夫ですかという確認を取りますね。「運営側としてはできる限りモデルたちを守っていきますが、心ないコメントが直接DMで来る可能性もあります。そういうことに関してはどうお考えですか」と。それでもやりたいという熱意がある子にお願いするようにしています。

媒体名をあえてローマ字にした“ある狙い”

ーー先ほど海外からの反響も大きいとおっしゃっていましたが、どういった反応がありましたか。

井場 日本のギャル文化は世界的に有名で、昔からマネする海外の方は多かったのですが、SNSを通じて世界中から発信されている事がハッキリと分かるようになりました。TikTokでも「#GYARU」をつけている投稿をよく見ますし、小学生ギャルの動画に「Kawaii」とコメントする人もいます。派手な盛り髪やルーズソックス、ギャルメイクを真似している人も多いですね。

©橋本篤/文藝春秋

 今回、媒体名を『KOGYARU』にしたのも海外に向けて発信するためなんです。日本だと『ギャル』のローマ字表記は「GAL」なんですか、海外の方は「GYARU」と表記するようで、そこに平成に流行った「コギャル(1990年代後半に流行した、日サロで焼いた肌やルーズソックスなどが特徴な女子中高生のこと)」という言葉と「子どもギャル」をかけて、媒体の名前を『KOGYARU』としました。日本国内だけではなく、海外の方にもギャル文化をさらに広げていきたいと思っています。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。