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「動物と一緒で、自然にかえるだけ…」87歳で死亡のムツゴロウさんが晩年に口にしていた“達観”の言葉「自分は長く生きすぎた。もう十分です」

「動物と一緒で、自然にかえるだけ…」87歳で死亡のムツゴロウさんが晩年に口にしていた“達観”の言葉「自分は長く生きすぎた。もう十分です」

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 徹マンで負けたことがないと豪語したムツゴロウさんは、年末年始に11日連続で麻雀をしたという“武勇伝”も持っている。自分の小遣いはギャンブルで稼いでいたとまで語るその生き方はまさに破天荒という言葉がぴったりだった。

「打ち上げられたウミガメを食べた時の話をしてくれたのを覚えています。『あれはおいしかったですね~』としみじみ語っていました。どうして食べたんですか、と聞くと『あれば食べるでしょ?』とさも当然のように言うんです。生き物というか自然との距離感が、ムツゴロウさんは普通の人と違ったんだと思います」(同前)

60年以上連れ添った妻・畑純子さんとムツゴロウさん

「飛行機も乗らないし、歌舞伎もいかない。タバコが吸えないからね」

 そんなムツゴロウさんを支え続けたのは妻の純子さんだった。2人は中学校の同級生で、当時から交際を続けて23歳で結婚。破天荒なムツゴロウさんとは対照的におっとりした性格だったという純子さんだが、ムツゴロウさんから影響を受けた部分も大きかったという。

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「夫婦そろって相当なヘビースモーカーでインタビュー中もずっと吸っていました。純子さんはムツゴロウさんの影響で吸いはじめたようです。『飛行機も乗らないし、歌舞伎もいかない。タバコが吸えないからね』と言うほどの愛煙家ぶりで、ログハウスは木製なので、『寝たばこで火事』なんていうニュースにならないことをいつも祈っていました」(同前)

Ⓒ文藝春秋 撮影・鈴木七絵

 当時の記事にも、タバコをくゆらせながら記者の質問に答えるムツゴロウさんと純子さんの姿が写真に収められている。取材に同行したカメラマンは、ムツゴロウさんの様子をこう振り返った。

「インタビューの日はいたって元気な印象でした。しゃべりもしっかりしていましたし、自分の足で歩くこともできました。6年前に心筋梗塞でドクターヘリで運ばれたことがあるとお話されていましたが、その後遺症のようなものは感じませんでしたね」

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