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 水木や子門と並んで昭和期のアニソン・特撮ソングの代表的な歌手であるささきいさお(『宇宙戦艦ヤマト』『銀河鉄道999』など)も、劇場作品『仮面ライダー 8人ライダーVS銀河王』(80年)の主題歌「輝け!8人ライダー」を歌っている。

「輝け! 8人ライダー」は『スカイライダー』第29話以降のエンディングでもあり、テレビでは水木が担当した。

『ZX』では、石ノ森・菊池コンビ最後の主題歌である「ドラゴン・ロード」を、「メタルヒーロー」シリーズやアニメ『キン肉マン』などでものちに活躍する串田アキラが熱く歌い上げた。

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 また『V3』では宮内洋、『仮面ライダースーパー1』(80年)では高杉俊价と、各作品の主役が主題歌の歌唱を担当する伝統も続き、かくも多彩な歌声がライダーソングを彩り続けた。

80年代後半、新たな風が…

 80年代後半に入り、久々のテレビシリーズとして製作された『仮面ライダーBLACK』(87年)ではスタッフの多くが一新され、音楽には川村栄二が起用された。主題歌「仮面ライダーBLACK」は、川村が編曲担当で、作曲は歌謡曲でヒットを飛ばしていた宇崎竜童と、音楽面でもシリーズに新たな風を入れている。

 この曲も、主役の南光太郎を演じた倉田てつをが歌っており、その独自の魅力を湛えた歌声は後年までファンに広く愛されることとなった。

 歌詞は宇崎の妻である作詞家の阿木燿子が担当。作品の世界観や「若者」「青春」といった光太郎が背負ったテーマ性を表現するなど、よりドラマ作品の主題歌としての側面を強めている。