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〈暴行容疑で書類送検〉バットで殴り、毎日のように暴力…センバツ出場当確 東海大菅生監督が部員への体罰で謹慎

〈暴行容疑で書類送検〉バットで殴り、毎日のように暴力…センバツ出場当確 東海大菅生監督が部員への体罰で謹慎

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 甲子園の強豪校・東海大菅生高校野球部の若林弘泰前監督(56)が部員に対して暴力をふるっていた問題。4月10日、警視庁福生署が若林前監督を暴行容疑で書類送検していたことがわかった。調べに対し「注意するためだった」と容疑を認めているという。

「週刊文春」は1月16日のスクープ速報で、若林前監督の暴力問題をいち早く報道。同校は1月26日、選抜高校野球大会の選考委員会に先立ち、暴力問題で謹慎中だった若林前監督と宮原上総部長(当時)の解任を発表していた。部員を追い詰めた若林前監督の暴力とは、一体どんなものだったのか。「週刊文春」の記事を再公開する。(初出:週刊文春 2023年1月26日号 肩書きは公開時のまま)

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 春・夏あわせて甲子園に8回出場している東京の強豪校・東海大菅生高校野球部。同部の若林弘泰監督(56)が、部員に対して暴力をふるっていたことが発覚し、謹慎していることが「週刊文春」の取材でわかった。被害部員は退学し、学校側は高野連に報告。警察による聴取も行われる見込みだ。

 東海大菅生高野球部は1983年に創部し、部員数は約100名だ。1996年に甲子園に初出場し、春、夏ともに4回出場している強豪校である。プロ野球選手も輩出しており、現役では髙橋優貴(巨人)がいる。

 同部を率いるのが若林監督だ。

17年夏の西東京大会決勝で優勝し、胴上げをされた若林監督 ©️時事通信社

「東海大相模高校野球部出身で東海大学から日立製作所を経て、1992年に中日ドラゴンズに投手として入団。1995年にはプロ初勝利をあげ、17試合に登板しましたが、ケガもあって活躍できず、約6年間のプロ生活で引退しました。2009年から同校の野球部監督に就任し、2017年には夏の甲子園でチームをベスト4に導いています。昨秋の東京大会で優勝し、春のセンバツ高校野球は出場が“当確”と見られています」(スポーツ紙記者)

中日時代の若林監督。“鉄拳制裁”で知られた星野仙一監督の薫陶を受けた

1年生部員が親に告白「自殺してしまうかもしれない」

 同部である問題が持ち上がったのは2022年9月のことだ。野球部関係者が声を潜めて言う。

「中学時代に強豪チームに所属、これからの活躍が期待されていた1年生部員のA君が親に突然、『学校を辞めたい』『このまま野球を続けていたら自殺してしまうかもしれない』と打ち明けたのです。息子さんの突然の“告白”に驚いた両親は、学校側に事実関係を問い合わせた」

 この際、A君は部を辞めようと思った訳を両親にこう説明したという。

「理由の一番は体罰です」 

 別の野球部関係者が真相を打ち明ける。