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ーー杉本さん自身が初めて自分で芝居に出ると選択したわけですね。

 そうですね。小さい劇場に立ったことはなかったですし、 グラビアをやっている時はプライドも捨てきれなかった。そこがゼロになって、力を抜いて、お芝居ができるようになりました。「ゴーオンジャー」で共演した及川奈央さんをきっかけに、今もよく出させていただいている大森ヒロシさんと出会ったことも大きかったです。今、やっと自分から女優と名乗れる、その準備段階に上がれている感じです。

結婚も離婚も「失敗だとは思っていない」

ーー仕事が順調になる一方で、2019年7月には離婚をされます。

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 相手は一般の方だったので、私が芸能活動を再開したことで考え方のずれがだんだんと大きくなっていきました。

©平松市聖/文藝春秋

 グラビアを辞める前とは仕事に対する向き合い方も変わったし、自分で動ける範囲が広がった。たとえば飲みに行って、そこで自分で仕事を取ってくることも出てきたので、そうしたことに時間を費やしたいなとも感じていて。
 
 結婚をして、離婚もしましたけど、失敗だとは思ってはないんです。私があの時経験すべきことだったんだとは思います。

ーー自分で仕事を取ってこれるとなると、それは充実して楽しいでしょうね。

 グラビアアイドルの時は、本当に仲のいい人にしか心を開かなかった。壁をなかなか取れなかったんです。変なプライドが邪魔をしてたんだと思います。

 その壁を1回取っ払いました。すると「えっ、有美ちゃんってお酒飲むの?」「実は人間味のある人なんですね」と言われて、いや、私にどんな想像してたのって(笑)。

30代になって「色気が増した」

ーー昔は杉本有美でいることにストレスを感じていたけれど、今は感じていないわけですね。昨年、水着の写真集「蝶光」を出版しました。グラビア引退をされた中、どうして再びグラビアに挑戦したのですか?

「蝶光」のカメラマンの舞山秀一さんは飲み友達で、私のお芝居も見てくださっている方なんです。その舞山さんが「今の有美ちゃんだったら、昔と全然違うのが撮れる」と言ってくれて。私自身、女優として私のお芝居をみて「一緒にやりたいです」と声がかかるようになり、自信もついてきた。女優として写真集を出したらどうなるんだろうという思いもありました。

©平松市聖/文藝春秋

 あと、30代になって「色気が増した」とか本当によく言われるんです。「フェロモンがでてる」ともよく言われて、これは使えるかもしれないと思って(笑)。 今、写真集を出せば、20代ではできないことが絶対にできるって確信して出しました。