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 そうですね。配信者って今はスターっぽい人も多いですけど、昔はリア充の人に対してグチグチ言っていたり、陰の存在みたいなところがあった。それだけに、共感できる身近な人間として「この人だけは私をわかってくれてる」みたいに勝手に自分の理解者だと感じやすい。しかも、アイドルだったら目が合ったとか、自分で思い込むしかないけど、コメントや自分の名前を読んでもらえれば直接コミュニケーションが取れちゃう存在。それだけに感情が暴走しやすいんですよね。

「もちろんみんな最初は『楽しい推し活』みたいな感じだと思いますよ。でも…」

――最近は「推し活」という言葉が浸透して、人生を楽しむための活動として市民権を得ているだけに、そういう闇は深いですね。

 もちろんみんな最初は「楽しい推し活」みたいな感じだと思いますよ。でも推し続けていると、どうしても闇の感情が出てきちゃったり(笑)。でも、推しや他のファンに厄介なやつだと思われるから、表に出してないだけの人も多いんじゃないかな。ファンにもいろんな立場の人がいて、ガチ恋をアピールする人もいれば、節度を持って接する正しいファンもいる。でも、本当のところはみんなわからない。ガチ恋同士でも、ライバルなんで話せないこともあるんです。

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――そういうややこしいファンの世界がリアルに描かれている点も、興味深かったです。配信のコメント欄が荒れたり、スパチャの金額で張り合う感じとか、ここまできてるんだ!って。

 作中のコメント欄には、私が配信を見ていて、なんなんだコイツ……って思った人や推し友の印象深いコメントを盛り込みました。あとは自分が視聴者として思ってた闇の感情を降ろして描いたり、こんなヤツがいたらマジで嫌だけどいるんだよな……とかを妄想して描きました。