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学校を変えることが、先生を守ることにつながる

――2022年12月には、12年ぶりに、生徒指導の基本書とされる「生徒指導提要」が改訂されました。子どもの権利、不適切な指導などの項目が新たに盛り込まれました。教員時代は「提要」を意識していましたか。

のぶ あるのを知らなかったですね。教員養成の必修科目に「教育相談」という授業はありましたが、「生徒指導」も「部活指導」も、特化した授業はなかった。教員の仕事としてメインではないですし。

 学校での生徒指導は、管理職の判断を最後に仰ぎます。改訂された「提要」を読みましたが、内容はその通りだなと思います。しかし、「読んで立ち帰れるか?」というと、できないと思います。あまりにも、範囲が広すぎて。実際に現場でどう動くのかは、学校判断になります。例えば、校則を子どもたちと一緒に見直す営みが大事とありますが、「じゃあ、どうやって?」となります。現場の不安は払拭しきれないと思います。

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――教員採用の倍率が低く、教員の志望者が多くないのが現状です。今後、学校の現場のことをどう発信していくのですか。

のぶ 学校が変わらないと現場がかわらない。そうしないと魅力的になりません。企業はいま変わろうとしています。学校もそうじゃないといけない。やはり、余計なことはしないというのが一番ですね。

 先生たちって真面目に働きすぎます。言われたことをすべてやろうとする。絶対に無理です。校則の指導もそうです。現状は、学校が全部、抱え込んでしまっています。学校だけでやらずに、警察に頼って、法に沿って対処するようにしないといけない。そうしないと精神的に病んでしまいます。学校を変えることが、先生を守ることにつながります。