「馳浩、大ピンチ!」
プロレスの実況風に言えばこんな感じだろうか。いま、石川県の馳浩知事が相当にヤバいのである。
年明けから何が起きたかおさらいしてみよう。
『馳浩知事、石川テレビにプロレス映像提供拒否 同社の映画めぐり不満』(朝日新聞デジタル1月27日)
馳浩知事は定例会見で、自身が元日に出場したプロレスの興行をめぐり、馳氏の意向で石川テレビに試合映像を提供しなかったことを明らかにした。その理由として、
《馳氏は、同社制作で、昨年10月公開のドキュメンタリー映画「裸のムラ」で、馳氏や県職員の映像が無断で使用されていたとして、「肖像権の取り扱いについて、倫理的に納得できていない」と語った。そのうえで、同社社長と議論の場を持ちたいとした。》
権力を持ったおじさんの振る舞い
思わず笑ってしまった。なぜって映画『裸のムラ』は権力を持ったおじさんの振る舞いや、それに対する忖度や同調圧力を描いていたからである。馳浩も森喜朗も“出演”していた。
同作品の五百旗頭幸男監督は《森氏を絡めて描くことで結局、石川県の政治は茶番劇が繰り返されてきたことを示すのにマッチしていた。馳氏は昔から『新時代』と強調していたけれど、本質は何も変わっていないのではないか》と述べている。