“行方不明”の成田から4人の交流がはじまった
男闘呼組ではボーカルとリードギターで人気を博し、活動休止後もバンド活動やソロで音楽をメインに続けていたのが成田だった。
「成田がいったん芸能活動に見切りをつけたのには大きなきっかけがありました。2009年9月に自宅に乾燥大麻を所持しており現行犯逮捕されたのです。12月には執行猶予判決が下りましたが、そこからは長らく“行方不明”のような状態が続いていたのです。
出身地の名古屋に戻り働いていた成田と、ひょんなことから連絡先を知った高橋が繋がったのはいまから5年ほど前のこと。そこからメンバーが少しずつ交流を持ちはじめたんです」(同前)
2019年5月に、『ロックよ、静かに流れよ』の記念上映会があった。トークショーに登壇した岡本が、成田のメッセージを観客に伝えたことが芸能ニュースになった。
その4カ月後には東京ドームで行われたジャニー喜多川氏のお別れ会に成田が参加。成田が一緒にうつった写真を『忍者』のメンバーだった正木慎也がツイッターにアップしたことで、一気に当時のファンが熱を帯びたのだ。
「コロナ禍の合間を縫い、成田が住む名古屋のスタジオに全員が集まり27年ぶりに音を出したのは3年前の夏のこと。そこで、デビューから35年、活動休止から30年の2023年に活動を再開すると決めた。決意のために、全員でジャニーさんのお墓参りにもいったといいます」(同前)
今度はきちんと「解散」できるように
昨年夏、TBS「音楽の日」に出演して大反響を呼び、10月の再始動ライヴのチケットは申込数が15万を超えプラチナ化した。「活動は2023年の夏までの期間限定」というのが長年のファンに響いたのだ。
「30年前、突如として高橋が解雇され活動休止になってしまったために、夏のツアーのチケットを入手したのに幻となってしまったファンが全国にいるわけです。1993年に中止となった13都市16公演の場所を中心に、今度はきちんと『解散』をできるようにまわります」(同前)
4月末の大阪からスタートする「ラストツアー」は21都市52公演。なんと最終の8月には日本武道館で4日間の公演が予定されている。
色々あった人生と年齢を重ねた50代の「男闘呼たち」の本当の集大成となるはずだ。