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テレビや出版社に電話して「あの記事は違うんです」 ”沼の底”から救ってくれたのは千原ジュニアだった TKO木下&木本が語る芸能界「天国からの転落」

TKOインタビュー #2

source : 週刊文春

genre : エンタメ, 芸能

note

自分が落ちていってることすらわからなかった

――スランプ状態だったんですね。騒動は大きくなって、木下さんがYouTubeを投稿しても、低評価が50万件以上ついて日本記録になったりと、猛バッシングでした。

木下 自分が落ちていってることすらわからなかったです。怖かったです。状況が見えていないし、ただただ恐怖。その中で「僕はたった1回の人生で、ここに行く人やったんや……」とか、妙に冷静に考えてました。

 本当、犯罪者扱いですよね。毎日家の前には記者さんがいた。何回も同じ記者さんに会って、4日目に缶コーヒー買ったこともありますけども。それで気付いたら、周りから人がいなくなって。僕からこれまでと同じようなテンションで「遊びましょう」なんて言えないですし、迷惑がかかるし。

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――孤独な上、生活も大変に。お金も入ってこなくなったのでは。木下さんは「1.5億の新居購入」とも報じられていましたが。

木下 そうなんです、僕、問題が発覚する直前に家を購入したばっかりだったんです。今もローンが残ってます。

 当たり前のことですけど、すべて降板したら、芸能の仕事って収入が「ゼロ」なんやなと。自分のアパレルブランド『BUCCA44』も、そんな不祥事起こした奴の服、売れないじゃないですか。

 お金はなくなっていくし、精神的にも追い込まれました。外を歩いてても「ああ、また俺のことで笑ってるわ~」って被害妄想してて。なぜか自分以外の人がうらやましかったです。「俺はこんなに世間に叩かれてるのに、みんなは叩かれてないやん。叩かれない人ってうらやましいなあ」とか思ったり。

いきなり大金を手にして投資に手を出してしまった

――木本さんも3年後の2022年、「7億円」投資トラブルが発覚しますよね。投資先を周囲に紹介したものの、回収ができなくなってしまった。被害者として、平成ノブシコブシ吉村崇さん、野性爆弾くっきー!さんらの名前も挙がりました。

木本 本当にご迷惑おかけしました。

 僕らTKOとして売れた時に、お金の知識もないのに急に収入が増えて、いきなり大金を手にした。何もわかっていないのに僕は投資なんかに手を出してもうて……。

 問題が発覚して、引きこもりました。犬の散歩も賃貸マンションの廊下でしてたくらいです。