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アプリを入れる“ひと手間”すら惜しまれる時代…「以前とは戦略のベクトルが変わりました」

 Twitterでマンガを見つけても、マンガアプリだと、アプリがなければすぐマンガを読めません。もっといえば、マンガアプリを入れる“ひと手間”すら惜しまれる時代。アプリが増えすぎたこともあって、消費者には「アプリはできる限り入れたくない」という考えがあります。

「以前とは戦略のベクトルが変わりました。アプリはユーザーを囲い込むのですが、ウェブはあくまで宣伝。『ヤングアニマル』を支えるための“片側の車輪”です。そこでは作品の名前が知れ渡るブランディングが大事であり、課金は大切ではありません」(安藤さん)

 ウェブの直接リンクがあると、作品への接触率が爆発的に増え、それがコミックスの売り上げなどに反映されるといいます。近年、一般的な出版社の収益は、デジタルの比重が高くなっています。目先の課金に頼らずとも、作品を手に取るきっかけを作れば、そのまま作品の面白さで読者を引き込むことができるという戦略です。

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「マンガは、紙一枚で出せるのでシンプルだと思われるかもしれませんが、それだけにどのツールにもアジャストできる。以前『マンガは終わる』という指摘もありましたが、スマートフォンにアジャストし、ウェブにもアジャストしてきました。シンプルだけに破壊力があり、編集と作家で作れて、世界中で展開もできてしまうのも強みです」(安藤さん)