〈明菜肉声 活動休止後初〉

 4月14日、スポーツ紙各紙に久し振りに中森明菜(57)の記事がカラー写真入りで掲載された。

 先日『中森明菜 消えた歌姫』を上梓したばかりのノンフィクションライター・西﨑伸彦氏が、彼女の再始動への歩みの舞台裏を綴る。

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デビュー8周年記念の“伝説のコンサート”を映像化

 その“肉声”は4月28日から劇場公開される「中森明菜イースト・ライヴ」の上映後に、音声メッセージという形で公開されるという。

中森明菜

 映画は、1989年4月に彼女のデビュー8周年を記念して、野外のよみうりランドEASTで行なわれた“伝説のコンサート”を映像化したものだ。82年5月に「スローモーション」でデビューした明菜が、それまでのヒット曲を網羅した全シングルA面曲など24曲を披露。その圧倒的な歌唱力と表現力を見せつけた記念碑的なステージだった。昨年、デビュー40周年のタイミングでNHKが放送し、大きな反響を呼んでいた。

「今回の映画は、彼女が80年代に所属していたレコード会社、ワーナーミュージック・ジャパンが映像を提供。配給はバンダイナムコグループの上場会社、ハピネットの子会社です。ハピネットは音楽レーベルも持っており、明菜には当初から興味を持っていたようです」(スポーツ紙記者)

映画「中森明菜イースト・ライヴ」には様々な表情の明菜が……

新事務所を立ち上げ新しいファンクラブを開始

 この映画に「応援」という形でクレジットされているのが明菜の新所属事務所「HZ VILLAGE」だ。昨夏、明菜は約5年に及ぶ沈黙を破って新設した公式ツイッターで復活を宣言。前事務所を離れ、新たに自身が代表を務める新事務所を立ち上げたことを発表した。

 そして、従来のファンクラブの運営を停止し、新しいファンクラブを立ち上げて会員募集を開始した。

「当初は元裁判官の弁護士が会社の監査役に就き、事務所もこの弁護士が所有するビルに置かれていました。ところが、今年1月末に監査役が元事務所の代表の親族に変更になり、所在地も移転。そこから実質的に明菜を巡る動きが活発化し始めたのです」(同前)