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「ペンとマイクの二刀流」に挑戦

 突然の質問にもかかわらず、監督の口調は軽快だ。「もう少し、質問をしてもいいだろう」と、僕は少しだけ調子に乗って続けた。

――これはご自分のものなんですか。それともコーチのものですか。

髙津 僕のです。自分のバットです。

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――「実際にノックで使ったのはキャンプの1回だけ」とのことですが、このときは誰に打ったのですか?

髙津 (山田)哲人が特守するときですね。あのときは誰だっけ……、赤羽(由紘)と岡ちゃん(長岡秀樹)と、その3人が、浦添のサブグラウンドで特守したときに何球か打ちましたけど、そのぐらいです。

――彼らは監督のノックを受けた数少ない3人で、貴重な経験をしたんですね。

髙津 だから、ぐんぐん上達してるんじゃないですか(笑)。

――だから長岡選手、今活躍しているんですね。

髙津 確かに、最近、めきめき上達していますね(笑)。

 ……以上が、「ノックバット問題」の全真相である。このやり取りを番組内で紹介したところ、「疑問が解けました、ありがとうございます!」とか、「まさか本当に監督に直撃するなんて!」という感想がたくさん届いた。そして、このやり取りがあったから、昨年の「見習い」から、今年は「研究員」に昇格したのだと、自分では考えている(笑)。

ドラ1・吉村貢司郎投手を直撃する筆者 ©長谷川晶一

 番組2年目を迎えて、今シーズンからは選手インタビューも始まった。現在まで、田口麗斗、山崎晃大朗が出演し、いずれも山本さんがクラブハウスで選手たちに直撃しているが、3人目に登場したのがルーキーの吉村貢司郎だ。そして、インタビュアーに指名されたのはこの僕だった。まさに、ペンとマイクの二刀流の実現である。吉村投手にとっては、冴えない中年オヤジよりは、「山本さんにインタビューされたかったなぁ」と思っていたことだろう。ゴメンなさい。

 ということで、現在も「スワローズ研究所」は配信中。過去の放送回もスカパー!公式アプリ「プロ野球セット」で見逃し配信が行われている。ぜひぜひ、スワローズファンの方が楽しめて、一致団結できるような番組となるよう、今後も精進していくつもりだ。次回は6月3日、試合前から配信予定。完全な番宣になってしまいましたが、引き続き、「応燕」よろしくお願いします!

左から山本萩子さん、筆者、五十嵐亮太さん ©長谷川晶一

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