〈あらすじ〉
リディア・ター(ケイト・ブランシェット)は、世界最高峰のオーケストラの一つ、ベルリン・フィルの女性初の首席指揮者。助手のフランチェスカ(ノエミ・メルラン)や、パートナーでバイオリン奏者のシャロン(ニーナ・ホス)に支えられ、そのキャリアは絶頂期だ。
しかし、マーラーの交響曲第5番のライブ録音と新曲創作のプレッシャーが彼女を苦しめる。さらに、過去に指導した若手指揮者の訃報が届く。ある疑惑をかけられたターは、いくつもの重圧から逃れるように、新人チェリストのオルガ(ソフィー・カウアー)にのめり込んでいく。
〈解説〉
天才指揮者が追い詰められていくサイコ・スリラー。監督・脚本は『リトル・チルドレン』のトッド・フィールド。第80回ゴールデングローブ賞最優秀主演女優賞(ドラマ)受賞。159分。
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中野翠(コラムニスト)
★★★★★こんなに誇り高く複雑微妙な女の話、C・ブランシェットでなくては表現できなかったろう。監督・脚本も上出来では?
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芝山幹郎(翻訳家)
★★★★★毒と笑い、つまり挑発力と批評力がたっぷり内蔵された怪作。声と手の変化球を駆使する主演女優が豪華な仕掛花火だ。
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斎藤綾子(作家)
★★★☆☆C・ブランシェットの魅力は炸裂だが、クラシックを崇高な存在とし、アジアの楽団を堕落とする描き方が不愉快千万。
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森直人(映画評論家)
★★★★★灼熱の問題提起。芸術至上主義を再検討し、見据えるのは今の審判の「その先」。何より我々観る側の思考が炙り出される。
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洞口依子(女優)
★★★★★天才を演じる事で生まれたオリジナリティ溢れる天才の描写はケイトが振る指揮棒の様に心に突き刺さる。サントラも◎。
- もう最高!ぜひ観て!!★★★★★
- 一食ぬいても、ぜひ!★★★★☆
- 料金の価値は、あり。★★★☆☆
- 暇だったら……。★★☆☆☆
- 損するゾ、きっと。★☆☆☆☆
INFORMATION
『TAR/ター』(米)
5月5日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、新宿シネマカリテほか全国公開
https://gaga.ne.jp/TAR/