「メンバーから『おかえり』と言ってもらえた」
――保釈後にメンバーや家族と会った時の様子はいかがでしたか?
北浦 保釈翌日、大阪に戻った時にメンバーと会ったときは「おかえり」と言ってもらえました。付き合いは10年ぐらいですが、今でも週何回かは3人で晩御飯を食べますし、メンバーというより友達という感覚が強い。そうじゃなかったら、温かく迎えてもらえなかったかもしれません。
実家に帰った時には、親父に開口一番、「もう音楽頑張るしかないんやから、いい曲作って聞かしてくれ」と励ましてもらいました。その強さに救われましたね。親父は僕よりもずっと辛かったはずです。ライブにもいつも来て、応援してくれてましたし。
――逮捕時、自宅からは26gの大麻が発見されました。これは全てご自身のものだったのでしょうか?
北浦 はい、警察に押収された大麻は全て自分のものですし、実際に自分の生活のなかに大麻があったことは事実です。そこは言い訳するつもりはありません。認めるところは認めますし、それが自分の誠意だと思っています。
実は数年前の楽曲で大麻の使用を示唆したり、認めたりするような内容を歌ったこともありました。その頃の曲が好きだったというリスナーの方に「あの時の俺は間違っていた」なんて、いまさら言うつもりは全くありません。歌詞は全部自分で書いているので、全て自分が思っていたことです。
「責任感が全然足りていなかった」
――大麻についての考えは逮捕前後で変わりましたか?
北浦 大麻に関しては悪いイメージは全くなかったし、正直、きれいごと抜きで言えば、逮捕後も大麻そのものは悪くないという考えはあります。
ただ、今回たくさんの人に心配をかけてしまったことは紛れもない事実ですし、大麻が違法な国で音楽をやり、そのリスナーからの収益で僕が生活させてもらっているのも事実です。自分の立場をわきまえられてなかったというか、責任感が全然足りていなかったことに対して反省しています。
――音楽家と違法薬物の関係はよく取り上げられるところではありますが……。
北浦 僕は音楽を作るにあたって大麻がないと生み出せないことは一切なくて、音楽のジャンルのせいにするつもりは全くありません。レゲエの発祥地であるジャマイカでは合法とか、アメリカのヒップホップ発祥の町では合法とか、そういうことがあっても全く関係がないと思っています。今回の事件については、全部自分の問題だと思っています。