A氏によれば、X子とY子の2人はいずれも社内で有名な“名物CA”だったという。
「X子は60歳ほどで、長らくトップCAとして総理が搭乗するVIPフライトや国家救援機、北朝鮮拉致被害者の帰国便にも乗務したエリートです。出向先では皇族の担当もしていたようです。年齢に似合わぬ美貌の持ち主で、交友関係も派手。紅白歌合戦に何度も出場した男性歌手と付き合っていたという噂もあるくらいです。
2010年に退職して会社を設立し、人材育成や自己啓発の講師をしたり、コミュニケーションに関する本も出版しています。ちなみに、X子の弟は銀座で飲食店をやっていて、彼もスカイ社のエージェントだったようで、お店で勧誘していたこともあったとか」
X子が代表取締役を務める株式会社のホームページには、自身を“人生の案内人として活躍”と称し、自己啓発や人材育成に関するセミナーを実施していると書かれている。
Y子は航空会社に燃料を供給する会社の創業者の娘
もう1人のエージェント、Y子も社内では名前の通ったCAだった。A氏が続ける。
「Y子はX子の数年後輩。出身は沖縄県で、父親は航空会社に燃料を供給する会社の創業者です。そのことは社内でも有名で、逆らう人はいませんでした。
退職後に関連会社で講師活動をしたり、航空会社に就職を望む大学生の指導もしていました。その後は自分で会社を設立し、マナー講師のビジネスをやっていました。調布市の警察学校などにも食い込み、手広くビジネスを展開していました」
Y子は千葉県にある有名ブランドマンションの一室を所有している。
A氏夫婦が2人からスカイ社への投資を勧められたのは、2013年春ごろのことだった。A氏の妻も同じ航空会社に務めるCAで、大先輩であるX子やY子の言葉には疑いを持たなかったという。