車は鉄の塊か、それともロマンの塊か。世間の理解など求めない、個性全開の車を愛してしまったオーナーたちの素顔やいかに⁉
今回は、製造業に従事しながらセリカ・リフトバックで旧車趣味を楽しむ「渡邊サクラ」さんをご紹介。
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父と歩んだ車漬けの日々
お父さんが根っからの車好きで、私自身も小さい頃から車漬けの生活でした。休みの日は車のイベントに連れて行ってもらったり、ガレージで作業を手伝ったり。小学生の頃にはもう、タイヤ交換や板金のパテ盛りなんかをやっていた記憶があります。
そうやって、お父さんが教えてくれるのは車のことばかりでしたが、不思議とそれがイヤだとは思っていませんでしたね。中学生の頃には少しだけ、あまり口を利かない時期がありましたけど、結局それも2ヶ月くらいで。車のイベントの準備をしているうちに、自然と元に戻っていました。
今は19歳で、免許を取って1年になります。最初の頃は、お父さんの初代レパードで練習させてもらっていました。そのレパードも、私が幼稚園くらいの頃からずっと維持しているものなので、自分にとっては古い車の方が当たり前という感じがしますね。
このセリカを買ったのは、ごく最近のことなんです。たまたま、旧車関係の知り合いがこの車を降りるという話を聞いて。この型はとくに憧れていたモデルだったので、ぜひ譲ってくださいとお願いして、運よく売ってもらえることになったんですよ。
本当に、このセリカは独特のボディラインが昔から大好きで。昔見た車雑誌に、ローダウン仕様のセリカが載っていて、それが強烈にカッコよかったんですよね。この車も、今後は車高を落としたり、フェンダー面くらいまでホイールを出したり、好みの形にしていきたいと思っています。
こういう車に乗っていると、ほんとに色んな人が声をかけてくれて、交流の輪が広がっていくのが楽しいですね。ただやっぱり、同年代で車が趣味の友達はいないので、普段はほとんど車の話はしていません。まだインスタなんかにもアップしていないくらいで。
でも、特別それが寂しいとは思わないですね。「今の若い人は車に乗らない」と言われますが、まだまだ車好き同士のつながりもありますし……反対に、車に興味がない人が無理に乗るものでもないのかなと思います。車が好きな人は大事に乗って、車が必要ない人は別のことにお金や時間を使って、自由に楽しめたらいいと思いますね。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。