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メールなのに敬具で終わる…ChatGPTに書かせて大失敗する人、業務効率が向上する人のリテラシー格差

source : 提携メディア

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ただ40代、50代の人が、あえてChatGPTに頼るとすると、ChatGPTの作成した文章から、自分にない切り口やアイデアを見つけたり、ちょっとした表現のバリエーションを増やしたりできるといったことがあります。

たとえば、ChatGPTにアポイントメントをとるメールを書かせてみると、最後に「お返事をお待ちしております」とある。確かに、これなら返事がしやすいなと気づきが得られます。

お詫びのメールを書かせると「心からお詫び申し上げます」と出てきます。こういった表現も使えますね。

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あくまでも、いろいろなことを知っているアシスタントが、それっぽい文章を教えてくれたから、ちょっと参考にしよう、そんな感覚でChatGPTを利用するとよいと思います。

ChatGPTが役立つ3つのメールパターン

ChatGPTが得意なのは、スピーチ原稿を書いたり、メルマガのタイトルをつけたり、抽象度の高い文章の作成やアイデア出し、要約などです。

もともとアポイントメントをとる、苦言を呈するなど、具体的な要件を書く必要のあるメールとは、それほど相性がよいわけではありません。ただしメールでも、そういったChatGPTの特性を生かして使えるケースがあります。そのケースは、次の3つです。

①お祝いやいたわりを伝えるとき

たとえば政治家に選挙で当選したお祝いを伝えたいとき、あるいはケガをした相手にいたわりを伝えたいときなど、特に論点がなく、抽象度が高いメールはChatGPT向き。お祝いやいたわりの気持ちが伝わればよいわけですから、ChatGPTの文章をアレンジすれば確かに使えます。たたき台レベルとしては、ちょうどよいでしょう。

②相談業務を行うとき

コンサル業の人がクライアントから「社員が遅刻して困るんです。どうしたらいいですか」という相談を受けたら、そのアイデア出しをChatGPTに求めます。そして出てきた答えをリライトしてメールで返しましょう。もちろん、それが相手の求めている回答かどうか吟味する必要はありますが、相談業務で大量にメールが届く人は、ChatGPTをうまく使うと、メール対応の数をこなせるようになるでしょう。