先日、海外メディアを中心にサムスン電子のスマートフォン「Galaxyシリーズ」で、目玉機能のひとつであった100倍ズームカメラにおいて、AIが勝手に月の画像に加筆をしていたのではないかという記事が掲載され、SNSで炎上する騒ぎがあった。
サムスン電子のGalaxyシリーズでは100倍ズームで撮影できるカメラが売りとなっている。月を模した画像をGalaxyのカメラでズーム撮影したところ、本物の月ではない画像にもかかわらず、クレーターが描かれ、本物の月のように撮影できてしまったというのだ。
昨今のスマートフォンのカメラはAI処理をするのが一般的だが、AIの機械学習が頑張りすぎて、本物の月に見えるように加筆してしまったというわけだ。
スマホのカメラ、「画質」は何で決まるのか?
スマートフォンのカメラにおける「画質」はセンサーのサイズや解像度によって決まるとされてきた。被写体を記録するセンサーのサイズが大きければ、それだけ光の量を取り込めるため、暗いところでも明るく撮影できる。
また、デジカメでも「解像度」というスペックで比較されることがあるが、被写体を多くの点(ドット)で捉えることで、高解像度の画像を記録することができる。最近のスマートフォンは1200万画素での撮影が一般的だが、4800万画素、さらには「2億画素」を謳うスマートフォンも登場してきている。
ただし、より多くの画素で撮影をしようとすると、それだけドットが多くなるため、画像が暗くなりがちだ。そこで最近では隣り合った4つの画素や9つの画素を1つの画素として扱い、大きな画素として撮影することで、明るさを確保して、綺麗な画像を撮影するという技術も一般化してきている。