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〈販売本数1000万本突破〉『ゼルダの伝説』シリーズ最新作が世界中で“異常なまでの称賛”を集めている“納得の理由”

〈販売本数1000万本突破〉『ゼルダの伝説』シリーズ最新作が世界中で“異常なまでの称賛”を集めている“納得の理由”

2023/05/18
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 物を動かしてくっつけるウルトラハンドも、物の時間を巻き戻すモドレコも、武器と素材をくっつけるスクラビルドも、すべて「かけ算の遊び」である。

 そこにあるものを組み合わせると新たな可能性が生まれるし、さらに冒険を進めると新しい素材が手に入り、またかけ算の要領でできることがどんどん増えていく。それぞれのツールの使い方を習熟していくと、さらに新しい何かがプレイヤーにひらめくわけだ。

画像は任天堂公式サイトより

 いわば、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』は、広大な砂場にたくさんのおもちゃと課題を用意したかのようなゲームである。前作からツールと素材がかなり進化しているおかげで、プレイヤーが見つける可能性はますます増え、遊べば遊ぶほど新しい何かが発見されるゲームになっているのである。

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国内外での高評価のワケ

 なお、本作は『マインクラフト』のような「何かを作るようなゲーム」ではないところがポイントだ。『マインクラフト』であれば家を作ったり町を作ったりと、目的も自分で見つけなければならない。しかし、『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』では課題がある。

 本作では、プレイヤーに「謎を解く」だとか「敵を倒す」といった目的が提示される。そして、ツールを使って自由にそれを達成すればよいのである。自由帳にきれいな絵を描くようなゲームではなく、いわば「むちゃくちゃなDIYが推奨されるゲーム」なのだ。

 オープンワールドのゲームもかなり一般的になってきたが、しかし『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』ほど自由に謎解き・バトル・移動ができるゲームは類を見ない。噛めば噛むほど味が出る可能性を秘めた傑作であり、ゆえに国内外で高く評価されており、遊んでいる人たちの心を鷲掴みにしているのだ。

〈販売本数1000万本突破〉『ゼルダの伝説』シリーズ最新作が世界中で“異常なまでの称賛”を集めている“納得の理由”

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