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「あ、お兄さん警察じゃないですよね?」元彼のホストに貢いだ金額2000万円…20代で「立ちんぼホームレス」になった彼女の人生

『Z世代のネオホームレス』 #1

2023/05/20
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「マナミさんは今、ホームレスをしていらっしゃるんですか?」

「はい」

 今度は「ホームレス」という言葉をマナミさんにぶつけてみたが、彼女の反応はそれまでと特に変化はない。淡々と、というよりも、虚ろという感じで僕の質問に答えていく。

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 この時点で、マナミさんがホームレスを始めて半年ほど経過していたが、寝泊まりは路上ではなく“お客さん”の家やネットカフェなどが多いと話した。そのお客さんというのは風俗店勤めをしていた頃の客だという。風俗店を辞めた今でもスマホを介して繋がっていて、時々フリーランスの風俗嬢として客の家に呼ばれていた。

ホストに注ぎ込んだ金額は2000万円

 風俗店で働いていたのなら、不景気とはいえ生活できる程度の金銭を得ることはできたのではないか。マナミさんがホームレスになった理由はなんだったのだろう。僕は頭に浮かんだ疑問を率直に聞いてみた。

「僕は風俗ってお金もらえるイメージだったんですけど……」

「稼げました」

「なのに、お金なくなっちゃったんですか?」

「はい」

「なぜ……ですか?」

「ホストで使っちゃって」

「風俗でお金は稼いでたけど、全部ホストで使ってしまったんですか?」

「はい」

「ちなみに今までホストで、トータルで言うとどれくらい使ってるんですか?」

「2000万円くらい」

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