まず「かき揚げ」と「選べるぷち丼セット」を注文
さっそくおススメメニューなどを訊いてみると、天ぷらは注文後に揚げているので「かき揚げ」(130円)、それとミニより小さいどんぶりが付いた「選べるぷち丼セット」(570円)が人気だというので、注文してみることにした。ぷち丼は「ぷちかつ丼」「ぷちカレー」「ぷちとろろ丼」「ぷち牛丼」の4つから1つを選ぶことができる。
注文を待つ間に、開店までの経緯などを訊いてみたのだが、これがなかなか素敵な話だったので紹介しようと思う。
池田兄妹の前職は「名代富士そば」
恵さんと晃久さんの前職は大手そばチェーン「名代富士そば」だったそうで、高田馬場店や恵比寿店などで店長をしていたという。職歴は妹の恵さんの方が長かったとか。
「妹は11年、私も7年近く勤めていましたので、店の運営や天ぷら、つゆなどの調理はすべてやりました。名代富士そばさんには感謝しかありません。本当にお世話になりました」と池田店長はいう。
開店時にはダイタングループの若き社長が応援に来てくれたそうである。「緊張と感激感動感涙の嵐だった」というのも頷ける。
そもそも、2人はなぜ食に興味を持ったのだろうか。それはお母さんの影響が大きかったという。「休日など家族で外食に行って美味しいものを食べると、母はすぐ再現してくれてレシピを把握できる舌をもっていた」とか。それで2人も小さい頃から料理に興味を持っていて、前職を選んだのはそれがきっかけだったという。
「そば屋をやろう」と誘ったのは妹の恵さんだった
この3年間、コロナ禍で外食産業は大変な状況を迎えていた。「名代富士そば」も同じく厳しい環境が続いていた。
そんな中、ある日家族で会話をしている時、妹の恵さんが「どうせこれからも大変なら、自分たちで食堂のようなそば屋さんをイチからやってみたいな。お兄ちゃんやろうよ」とふと呟いた。
兄の晃久さんはそれを聞いてハッとして心に響いたという。「よしやってみようか! お母さんにも声かけて家族でやろう」とトントン拍子で話が進んでいったという。