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今回は一転して大々的に報じているように見えるがこうも言えまいか。ジャニーズ事務所が動くまでメディアも動かない構図は今までと同じだ、と。事務所が動いたからスポーツ紙も動いただけ。新聞自体から率先して問題提起をしない。そんな現実を可視化していた。
一般紙の社説をチェック
では一般紙の社説を見てみよう。毎日新聞は『ジャニーズの性加害問題 社長は何も答えていない』、朝日新聞は『ジャニーズ謝罪 これで幕引き許されぬ』。両紙とも辛らつだ(5月16日)。
毎日新聞は、
・肝心な点に関しては「ゼロ回答」に等しい。
・性加害の事実認定について明言を避けている。
・社内調査では限界がある。
朝日新聞は、
・なぜ記者会見を開いて社長が直接、疑問や批判に答えようとしないのか。
・今回の事務所の対応は、まさに「甘え」そのものだ。内向きな体質は変わっていないと言わざるをえない。
・調査は独立した第三者委に委ねる。経営刷新を強調するなら、具体的な行動で示す必要がある。
と書いていた。しかし気になるのは毎日新聞の「問題にきちんと向き合ってきたのか、メディアも反省を迫られる」という部分。なぜ向き合ってこなかったのか、その部分こそ知りたいのだが。
まったく他人事のような態度
ほかで印象的だったのは信濃毎日新聞が『ジャニーズ性被害 まだ実態解明のとば口だ』(5月17日)で、
・新聞やテレビは大きく扱わなかった。
・私たちメディアも試されている。
と書いていたことだ。まったく他人事に読める。