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山田涼介が演じた「2次元キャラ」の出来
山田が出演した実写化作品といえば、『金田一少年の事件簿』(日本テレビ系)シリーズの金田一一、『探偵学園Q』(日本テレビ系)の天草流、橋本と共演した『暗殺教室』の潮田渚などが挙げられるが、特筆すべきは『鋼の錬金術師』のエドワード・エルリック。平成生まれにはバイブルともいえる超人気漫画の実写映画は、全3作にわたる巨大プロジェクトとなった。
しかし、「日本人が西洋人を演じる」という実写映画版の大前提に拒否感を覚えるファンが多く、1作目は興行収入12億円を記録したが、2作目と3作目はどちらも3億円に届かず。ネットでは大爆死だと酷評されていたが、3作とも劇場に足を運んだ観客の一人としては、尾ひれがつきまくった世間の評価ほど悪くはなく、特に山田涼介のエドワード・エルリックは彼以外に考えられないほど、原作に忠実だった。
ドラマ版『王ささ』もまた、平成の少女漫画らしいパワーのある作品だが、強烈な設定にも負けない主演二人の存在感の強さを、改めて見せつけてくれる一作になっている。
この原稿を書いているのは第6話放送直後。いまのところ、顔面国宝同士による全年齢対象版ドラマになってはいるが、正直どうなるかは分からない。
「あんたのこと抱きたいんだけど……」夢の象徴・ミッキーを重ねていた山田東郷涼介の口から、そんなセリフが飛び出してくる日がいつか来るかもしれないのだ。