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井上 AICライツの信用問題に関わってしまうから、まずそういったものをキレイにする必要があるので、会社のこうしたタスクも並行して進めています。

「俳優として作品をつくるために何でもやる」

──俳優業、社長業、プロデュース業と、活動が多彩ですね。井上さんにとっての軸は?

井上 今までもこれからも、ずっと俳優業がメインですよ。俳優に必要なことをやっていたら幅広くなっていっただけです。『神ノ牙-JINGA-』(2018年の特撮ドラマ)では役者だけでなく企画もやってて、俳優以外のことも担当するのは、それが僕にとって当たり前になっているから。俳優よりも作品が上にあると思っているからなんです。

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 僕は昔から、作品づくりをするのが好きでした。俳優は作品のためのパーツなんです。僕自身は表に出る仕事を長く続けていたから、俳優というパーツになる。並行して、脚本家、プロデューサー、カメラマン、ヘアメイク、他のパーツをどう埋めていくか考えていたら、企画から関わることになっていました。

──あくまで軸は俳優業で「俳優として作品をつくるために何でもやる」スタンスですね。

井上 俳優を始めた時は、正直に言えば別にやりたかったわけじゃないんですよ。若手俳優ブームがあって、ご縁があっていきなり飛び込んだ感じで。

──2008年の『ミュージカル・テニスの王子様 The Imperial Presence 氷帝feat.比嘉』で跡部景吾を演じた時ですね。

井上 そうです。ただ『テニスの王子様』は漫画も読んでアニメも見ていたし、ミュージカルもやってみたら本当に楽しくて。テニミュやりながら仮面ライダーを見て「次のライダーは誰になるんだろう」と思っていたら、自分に決まった。

──(笑)。

井上 そんな感じで、勉強させてもらいながら少しずつ俳優としての道を歩んでいきました。転機になったのは25歳ですね。その頃に、自分の考えた自分のやりたい作品をやらないと、作り手として死んでしまう気がしたんですよ。

──なぜそう考えたのでしょうか。