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「現在ジャニーズ事務所はこの件に関して、相談窓口を設置すると説明しています。しかし『直接、ジャニーズ事務所には相談をしにくい』という声も聞こえて来ています。この性加害問題を放置して、曖昧なままにしておいてはなりません。

 そこで私が同じ被害に遭った人間として、元ジュニアのみなさんからのお話を聞き、彼らの声を集め、ジャニーズ事務所との懸け橋になれればと思っています。

 私がその声をまとめて、ジャニーズ事務所に届けたいと思います。そして、ジャニーズ事務所には実際にあったことを事実と認め、被害者たちへの謝罪と対応を求めたいです。そしても早く、クリーンなジャニーズ事務所として生まれ変わって欲しいと思っています。ジュリー社長、僕たちの思いと向き合ってください」

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ジャニーズ事務所

 その後、質疑応答。出席した記者から多くの質問が出た。

――元Jr.のメンバーの方々の発言が相次いでいるが、#MeToo運動を思い出す。大人の女性も性被害を受けた方々と橋田さんとはどこが同じか。橋田さんは、ジャニーズの事務所だけではなく、芸能界全体の変革を目指すのか。

「確かに少し特殊な経験だと自分でも思っております。ジャニーズ事務所での活動の中でそういうことがあったわけで、そこを我慢して耐えれば大きな仕事につながるのではという想像も少なからずあったと思います。人前に立つのは生半可な努力ではないと思います。性被害ということに関しては、しなくてもいい苦しみと言いますか、そう思っています。こういうことが無くなれば、エンターテイメントの世界で人前に立つことの苦しみがなくなるのではないかと思います」

――5月14日のジュリー社長の謝罪ビデオを橋田さんはどう見たか。本人(ジュリー社長)は「知らなかった」「事実関係を調べることが非常に困難である」と話されています。また、どういう形が終結になると橋田さんは思っているか。

「事実か事実じゃないかどうかを(言い切ることは)容易ではないと動画のコメントでしたが、確かに簡単なことではないと思います。ジュリー社長の一言で人生が変わってしまう人もいるので、でもこれだけ多くの人が声を挙げて、多くの人が向き合っている問題。長引かせれば長引かせるほど、今中で頑張っている人たちにも影響してしまうのかなと。僕も含めて、応援している人たちの迷う、悩む時間が増えてしまうのかなと。今も事務所で頑張っている方を苦しめていることもわかっています。僕の知っている中では、今のジャニーズ事務所には性加害をする人はいないと思っています。早くきれいな事務所として出発して欲しいと思います。そのために僕にできることがあれば、協力したいと思っています」

 橋田氏は丁寧に言葉を選びながら答えていた。

 現在、配信中の「週刊文春 電子版」では、すべての発端となった1999年のキャンペーン報道の記事アーカイブをはじめ、英BBCの報道以降に告白したカウアン・オカモト氏や二本樹顕理氏など12人の元ジュニアたちの証言を報じた記事、そして“デビュー組”として初めて被害を明かした「忍者」の元メンバー・志賀泰伸氏の告白を報じた最新号の記事を掲載している。

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