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是枝裕和 監督:
坂本さんの曲が、映画の中の少年2人に寄り添うように何か不思議な…音楽と子どもたちと映画との共振が実現していて、その部分に関しては本当に自分でもうれしく思っています
坂元裕二さんとの次なるコラボに期待
映画「怪物」を通して是枝監督が描きたかったこととは何なのだろう。
是枝裕和 監督:
普遍的な何かをこの映画を通して伝えるということをむしろ考えずに、小さな町の小さな小学校で起きた小さな事件を徹底的に掘り下げていくというか、そこに翻弄(ほんろう)されていく人たちの話を丁寧にやろうという、そういう発想です。登場人物も観客も映画の中に怪物探しをするように、まあ言い方は悪いですけど仕向けられていると思うんですけど、最終的にはそれが見た人の方に降りかかってくるっていうんですかね。そういう観客の巻き込み方をしている映画なんじゃないかなと思います
カンヌ国際映画祭で脚本賞を受賞したこの作品をきっかけに、脚本家・坂元裕二さんと是枝監督の今後のコラボの可能性に期待が高まる。
是枝裕和 監督:
チャンスがあれば、僕はお願いしたいと思っています
脚本家・坂元裕二さん:
もう一回やりましょうと言われることが、仕事をしていくうえで最もうれしいことですから。2回目という必然があったら、こんなに幸せなことはないです
監督、脚本、音楽の分野で日本最高峰の才能が手がけた映画「怪物」。えたいの知れぬ怪物を探しに、映画館へ行ってみたくなった。
(テレビ新広島)