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「アプリで20人以上の男性とホテルに…」年収1200万の“美人女医”(44)が「セフレ的関係」も受け入れる複雑な事情

『マッチング・アプリ症候群 婚活沼に棲む人々』より #2

2023/06/15

genre : ライフ, 社会

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 結婚していても夫とのセックスに満足を感じたことがない、相手に悪いから演技しているという女性も結構いる。これまで長年にわたって取材してきたアラフォー、アラフィフ女性たちの「夫のセックス」への気持ちを総合すると「セックスはあまり……だが、夫としては満足している」、もしくは「若い頃はよくしたがもうセックスレスになっている。それでも、人柄的には好きなので今さら別れる気はない」という声が一番多かった。

 つまりセックスの相性やスキルは大切だが必ずしもセックスが相手の価値を左右するわけではなく、逆にセックスがいまいちでも人柄や価値観が合えば夫として満足できうる、ということだ。

身体の相性が最高でも精神的な相性は最悪なことも

 しかし……これは女性がある程度、結婚前に経験を積み、セックスと人柄や価値観を天秤にかけられるようになっていることがポイントだ。マリさんのように交際やセックス経験が少なくタイムリミットがある場合は、女の幸せの象徴としてセックスの比重が高くなるかもしれない。

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 皮肉なことにセックスの相性が最高なのに精神的な相性は最悪、ということもよくある。

 それどころか酷い遊び人だったり誠実さのカケラもない相手なのに、セックスだけは達人、というケースだって珍しくない。

 そうなるとどこで相手との相性を測ればいいのか?

女性として体の状態に沿った結婚相手を考えるべきだが…

 マリさんは3つのアプリを使って相手を探しているうちに様々な男性と知り合い、中には結婚相手としては合格点の男性とも出会ったという。

「大学の先生とか研究者とか……。性格もいいし教養もあって話し相手としては良かった。でもそういう人との関係は非性的で、なぜかそもそもセックスしたくならない。Cさんのセックスには希望が持てたけど、彼のコミュニケーションの取り方が自己中心的で長くは付き合えないと思った」

 セックスと結婚。本当は女性として体の状態に沿った結婚相手を、誰もがこんなふうにきちんと考えるべきなのだろう。なのに今まで誰もきちんと語ってこなかったのはなぜなのか?