大手格安ハウスメーカー「オープンハウス」が販売した新築戸建て住宅を巡り、複数の住民から施工に無数の“欠陥”を指摘する声が上がり、同社とトラブルになっていることが「週刊文春」の取材で分かった。

 オープンハウスグループは1997年創業。「東京に、家を持とう。」のキャッチフレーズの下、2013年の東証一部(現:東証プライム)上場後、順調に成長してきた。2022年9月期決算での売上高は9526億円、純利益は778億円。10期連続で過去最高を更新した。「行こうぜ1兆!2023」のスローガンを掲げ、年度内で“連結売上1兆円”の達成を目指している。

「今年度の売上・利益ともに11期連続で過去最高を更新すると見られています」(経済誌記者)

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1997年に創業したオープンハウス

 そんなオープンハウスの住宅を購入した複数の住民が、建物の“欠陥”を訴え出ていた。

「この家には、ざっと数えて250カ所もの欠陥があります」

 昨年9月に神奈川県内にある4棟並んだオープンハウスの新築戸建ての1軒を購入したAさんは「この家には、ざっと数えて250カ所もの欠陥があります」と明かした上で、こう語る。

Aさん宅の外観。一見、普通だが…

「壁や床には新築とは思えない無数の傷がついていました。壁のクロスは貼り付けが甘く、剥がれています。2階部屋のドアを取り付けるネジは片側がちゃんと締まっていない。強引に入れようとしたのかネジ穴が潰れてしまっています」

 さらに深刻なのは、建物の構造に関わる部分だとAさんは言う。

「どうもキッチン部分の床の柱が無いようなのです。床の不陸(凸凹)がひどかったので、一級建築士さんに確認していただいたところ、『柱がないのが原因ではないか』と。キッチンの床が傾いているせいで冷蔵庫の冷凍室がうまく閉まらず、食品が半解凍になってしまい、非常に困っています」

 Aさん宅だけではなかった。隣接する4棟のうちの2軒、Bさん宅とCさん宅でも同様の施工不良が見つかったのだ。