そして当日のきょう、ファニーさんは副学長として2代の天皇陛下との対面が叶いました。
「テーマが面白いですね」『水くさい』という言葉の語源
一方、ひげをそり、身だしなみを整えたアルルさんも緊張した面持ちで陛下との懇談に臨みました。
練習の成果は発揮されるのでしょうか。
大学4年男子生徒・アルルさん(23):
お会いできるのを楽しみにしておりました。今4年生ですので卒業論文を書いております。テーマは慣用句についてです。例えば、『水くさい』という言葉は、私たち外国人からすると『水が臭い』と感じます。
陛下:
面白いですね。
大学4年男子生徒・アルルさん(23):
語源は水分が多いと味が薄くなるので、愛情が薄くなりよそよそしいことを意味します。日本語は奥深いと感じます。
陛下:
テーマが面白いですね。私たちが当たり前のように使っている言葉も、突き詰めてみると不思議なものですね。
皇后さま:
卒業論文頑張ってください。
練習の成果が発揮され、「あー」「まぁー」などの間詞の無い、よどみない日本語を披露したアルルさん。
『水くさい』の下りでは、両陛下が声を上げて笑われる場面もありました。
面会後、アルルさんは「予告通りひげをそりました」と笑顔を見せ、「両陛下は『これからも日本語の深さをより一層学んでください』とおっしゃっていました」
「一生に一度か、ないかのチャンスなので、両陛下とお話しすることができて、私にとっても貴重な経験をさせて頂きました」とうれしそうに振り返っていました。
「『人間失格』は難しいですよね」
「最高の思い出にする」と意気込んでいたアメリアさんも、会話が弾みました。
陛下:
日本にはどういうことで興味を持ったんですか?
大学3年女子生徒・アメリアさん(21):
日本の文学がとても好きで、英語にもインドネシア語にもない表現があり、それを学ぶたびに勉強がはかどって、とても楽しいです。
陛下:
特にどういう作家が好きですか?