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新大久保駅で下車、大久保駅、歌舞伎町トー横まで歩いて目撃した“20年前と全く異なる街の姿”

2023/06/27

genre : ライフ, 経済, 社会

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 東京都新宿区の人口は約34万6000人(2023年4月現在)を数えるが、この区は多くの外国人が住むことで有名である。区内に住む外国人(住民基本台帳に基づく)は3万9829人(2023年4月現在)。なんと新宿区民の11.5%が外国人である。外国人世帯は子供の数が多いことも特徴で、ここ数年の成人式を迎える満20歳の対象人口のうち3割から4割が外国人になっているのが現状だ。

 20年前の2003年では外国人人口(外国人登録制度によるカウント)は2万8605人であるからこの間の外国人人口の伸びは39.2%。これは区全体人口の伸び29.3%を上回るものである。

新大久保駅と大久保駅

©AFLO

 特に外国人の姿が目立つのがJR山手線「新大久保」駅および総武線「大久保」駅界隈だ。この2つの駅は大久保通りで結ばれ、わずか300メートルほどしか離れていない。両駅に挟まれたあたりは百人町。大久保駅の西側が北新宿、新大久保駅東側が大久保となる。ここが新宿区の中でもとりわけ外国人が多く住むエリアだ。

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 実際にどのくらい住んでいるかと言えば、エリア内人口に外国人が占める割合で示すと、両駅の周辺に位置する百人町1丁目35.7%、2丁目37.5%、大久保1丁目37.2%、2丁目31.5%と軒並み30%を超える。最近高層マンションが増えた北新宿でも大久保駅に近い1丁目では22%が外国人である。

新宿区HPより作成(2003年は外国人登録制度による)

 また最近の傾向は2つの駅からやや離れた百人町3丁目や4丁目、大久保3丁目などで外国人数が急増していることだ。百人町3丁目は2003年には265人だったのが現在は603人に、4丁目は29人だったのが417人とその激増ぶりに驚かされる。

 先日ある雑誌からの取材で、この「新大久保・大久保」界隈が最近若い女子中学生や高校生に大人気であり、彼女らが渋谷からその姿を消しつつあることの理由を問われた。多くの街づくりを手掛けてきた経験からの取材依頼であろうが、彼女たちの心の琴線に触れるものがあるのか、実地調査に出かけることにした。