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元妻の交際相手が「2歳の娘にひどい虐待」で逮捕…それでも、元夫に親権が戻らない“深刻な事情”

京都府2歳女児虐待事件

2023/06/27

genre : ニュース, 社会

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 警察が来て、どのような対処をしたのか。ちなみに、相談の要旨には、「夫は束縛が激しく、私がツイッター等のSNSを見ていると、『異性と連絡する手段になる』と機嫌が悪くなり、喧嘩になることがある」などと、Aさん側が嫉妬深いために喧嘩になったという相談をしたことになっている。元妻が出て行った日も、YouTubeを見ていたら、Aさんから「出て行け」と言われた、としている。しかし、Aさんは否定する。

警察官は「元妻の方に子どもを渡さないと帰りません」

「僕は束縛していません。相手が、体の関係を持った元彼や男を家に連れ込んだり内緒で遊んだりしてたために問い詰めた時の話です。『異性と連絡を取ると怒る』と書かれていますが、僕は男友達ですら連絡を取ったらダメだと言われていました。その中で、『自分は良くて、他人にはあかんのか?』って怒りました。

 一応、事情を説明しました。子どもに心理的虐待をしていたから『出て行け』と喧嘩になったと。そして、玄関の鍵を閉めたわけでもないことも言いました。すると、警察官は、『子どもを渡さないと私たちは帰らない』と言いました」

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 警察官は元妻の証言を信じ、Aさんの証言を疑問に感じたのだろうか。

「『元妻の方に子どもを渡さないと帰りません』と繰り返したんです。被害届も出ていないし、令状もない。そんな相談の段階で、どうしてそんなこと言われないといけないのか、警察は民事不介入ではないかと言いました。でも、警察官は『相談された以上、私たちも動かないとダメなんで……』という話でした。『せめて長女だけでも渡して』と言われました」

 すると、警察はどんな反応を示したのか。

「100万近くかかるけど、君には出せるの?」

「一人の警察官が『俺も離婚経験者だけど、裁判費用とか、弁護士を雇ったらどれだけ費用がかかるか知っている』『100万近くかかるけど、君には出せるの?』『出せないなら、渡して』と言うのです。21時くらいになってもなかなか帰らない。そのため、仕方がないので、長女だけを渡しました。警察を帰したいからなんですが。そこから22年の2月まで、私は、長男と一緒に過ごしていました」

 その後、弁護士から離婚調停の申立ての書類が届く。

「元妻と交際相手が長女を虐待している、という話があったので、長女は渡せないと書面で主張していました。そんな中で、別居して一年半後に、長女への傷害の疑いで、元妻の交際相手が逮捕されました」

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