な、なるほどー! これを聞いた瞬間、なんというか、覚悟が決まるような感覚と、どうすれば充実した育休だったと思えるんだろう、という思考回路がグルグルと回り始めました。これほど示唆に富む言葉はなかなかないぞ。ありがとう、Hくん!
確かにサラリーマンが1カ月ものあいだ、会社を休むことは(とくに男性の場合)ほとんどありません。Hくんにしてみれば、それだけまとまって会社にも行かなくていい、取材にも行かなくていい、原稿も書かなくていい、深夜に及ぶ編集もしなくていいなんて、マジ? ほんとに? となると思います。そうなると自分の時間が取れて、ずっと読みたいと思っていた本とかも読めるんじゃないかと、私でも考えると思います。読書の時間なんて、実にささやかで健全な望みではないですか。
でも、じっさいに自分が育休を取ってみて、Hくんの言っていたことがどういう意味か理解できたように思います。読書の時間がほしいという願いは、決してささやかではないのだろうと。
いや、マジ家事終わらんな
育休に入って4日目に、私はツイッターにこう投稿しました。
「いや、マジ家事終わらんな。」
妻が出産直後でまだ入院していた時期ではありますが、本当に、心から、こう思ったのです。
朝起きたら食事の用意。起きてきて遊んでいる子どもたちに食べさせ、着替えさせて、自分も着替えて幼稚園に送っていく。家に戻ってキッチンの洗い物、洗濯、自分の昼食を用意して食べて、ふぅ、と一息ついたらもう降園時間。子どもたちを迎えに行きます。子どもは道草を食う天才です。大人の足なら5分の距離を20分くらいかけて歩きます。疲れたら、あるいは機嫌を損ねたら容赦なく抱っこを要求します。
途中のスーパーでお買い物。晩ご飯のビジョンが固まっていないと、店内をぐるぐる彷徨ようことになり、明後日のぶんまでおやつを買わされることになります。帰ってきた子どもを着替えさせ、おもちゃで遊んだり、公園に行きたいというご要望にお応えしたりしてたら、え? もう晩ご飯の用意の時間?